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第五話

次の日、胸のあたりに圧迫感を感じて目を覚ますと雪が律義に座ってまっすぐとこちらを見ていた。


「気が早いなぁ、学校あるっていうのに」


普段はゆったりとしていてやる気を出したところを半年間見たことのない雪がダンジョンに関しては生まれ変わったかのように興味を示している。


「ダンジョンにはいくけど夕方からだからな、一人で行くなよ?」


「……」


無言で扉に向かう雪に気おくれしつつ、起き上がって学校への支度を始める。


支度を終え、玄関に降りると玄関で扉を見て座っている雪がいた。

「はぁぁ……」とため息をつきつつ横を通りすぎると同時に小さな声で雪に告げる。


「頼むから一人では言ってくれるなよ…」


一抹の不安を抱えつつ、響は玄関から出て学校に向かう。


学校での勉強を終えてすぐに周囲を確認し目的に人物がどこにいるか確認していると、急に背中をたたかれた。


「びっくりさせるなよ」


「あぁ、わりぃわりぃ、でも探しとったんやろ?」


悪びれもせずに返しつつも響の考えていることを当ててくる空也に呆れ半分関心半分の心情になる響は続けて空也に尋ねる。


「まあそうなんだけどさ、すぐにいけるか?」


「ええよぉ、今日のことちょい楽しみだったんよなぁ」


危機感も持たずに好奇心を隠さない友人にかえって心強さを感じた響は待ち合わせ場所だけを伝え雪を迎えに変える準備を始めた。


「そんじゃ、あとでなぁ」


空也の別れの挨拶に対して響は右手を挙げて返し、早歩きで帰路を辿った。


家につき、いつもより少し雑に玄関を開けると通学時と変わらない様子の響が座っていた。


「…もしかしてずっと座っていたのか?」


「……」


何も返さないが少し顔を動かした雪に呆れつつ、自室を目指し持っていくものを頭の中で考える。

雪を連れて行くことを考慮し弓矢と普段のカバンだけを持ち手早く玄関に降りると、それに気づいた雪は響のもとによって来た。


「よし、ダンジョンに行こうか」


「にゃ」


返事をした雪を抱き上げてダンジョンに向かう響だったが、その足取りは自然と早くなっていた。

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