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第十三話

響は一応くぎを刺しておきつつ楓のほうを向き直って話を続ける。


「それで空也がどこまで話したかについては聞いたけど、それについて話し合いたいと思っていてね」


「まずは話を聞いてみてどう思ったかについて聞かせてもらってもいいかな?」


響は率直な感想を聞いてみたかったので曖昧な質問だったが聞いてみる。


「どう思ったかといわれると、なんでこんなことしたんだろうなとは思いましたけど」


常識的な感想が帰ってきて逆に安心しつつ、明らかに異常なことをしたであろう響がそれほどひかれていないことに違和感を覚える。


「その疑問は当然だね、それに関しては一応説明するつもりだよ」


響はきっかけを最初からまとめて説明をした。


「経験値のもらえる法則から実際に戦わなくても経験値がもらえそうだと、それで人以外の経験値についての実験ということ、ですか」


聞いたことをかみ砕く時間をある程度作ったうえで、念のために響は話の付け足しをする。


「信じられないかもしれないけど無理やり連れて行ったわけではないんだよ、同意というかダンジョンについてからも一切の抵抗がなかったから」


その話を聞いた楓は怪訝な顔をしたが、そこまで疑っているような様子はなく何か聞こうと考えているような様子であった。


その様子を見守り楓が話を切り出すのを待っていると、先ほど頼んでいた食べ物と飲み物が運ばれてきた。


「ここからは食べながらの話にしよか、別に話は今じゃなきゃできないわけでもないし」


空也の一声でお互いの間にあった凝り固まった空気が緩み、話は途切れたが建設的に話ができそうな雰囲気が帰ってきた。


「とりあえず猫ちゃんとご対面することがいちばんわかりやすいとおもうんやけどなぁ」


頼んだトーストをほおばりながら空也がつぶやいた。


「猫ちゃん…会いたいです」


説明の有無にかかわらずただただ猫に会いたそうに楓はこぼし、それについて響は考える。


「確かに説明はしやすいかもしれないな、雪に会えば完全同意であることも伝わると思う」


「楓ちゃんは会うことに何の問題もなさそうだしねぇ」


自分の世界に入り込んでしまったのか話半分で聞いている楓を呼び戻して雪との対面の機会について聞いてみる。


「おーい、楓ちゃん、雪と会ってみようか?」


「会いたいです!!」


即答だった

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