第一話 史上最年少の指揮官様。
「この度は、其方の作戦のお蔭で1級魔獣を討伐することができた。例を言う。褒美として今日から其方を王国魔法団の指揮官に任命する。」
「ありがとうございます。喜んでお受け致します。」
明るい茶色の髪をした少年は、礼を言って玉座の間から出た。
昼過ぎのこと、明るい太陽に照らされた荒野に魔剣をもった青年達が隊列を組んで並んでいる。
その先にはオークの群れが今にも突撃しそうな様子で待ち構えている。
先程の少年は簡易テントの下で机には地図を置き、座っている
「第一グループ!突撃!!」
少年の声に合わせて団員達はオークの群れと戦う。
「第二は西から!第三は東だ!挟み撃ちにするぞ」
残っていた団員も左右に分かれて攻撃を開始した。
魔剣に炎を纏ったり、振り翳して風を起こしたり、
攻撃方法は様々だが連携を取っている。
「指揮官様のお蔭で今回も順調ですね。」
少年の隣に立っていた長身の紺髪をした青年が話しかける。
「僕の戦略だから、当たり前だ。テオール・タンザナイト。」
得意げに話す少年は足を組んで戦う団員達を眺めている。
「史上最年少で指揮官になられたルイス・カーネリアン様ですね。」
団員がオークを倒して簡易テントに戻ってきた。
「指揮官様。無事オークの群れを討伐しました。」
「よくやった。各自帰って良いぞ、」
「テオはダメだからな?」
呆れた様子でテオールは戻ってきた
「おいテオ、僕は疲れたからこのテントを片付けるのと本部への報告書を書くのをやってくれ」
「片付けはやりますけど、報告書はご自身でなさって下さい、、、?」
嫌な顔をしたルイスだが、早速さとテオはテントを片付けるので仕方なく報告書を書く。
「はぁ、、、困った指揮官様です。」