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少女Aの朝

作者: 紅月 雨降

この手の作品初書きです。よろしければ評価、感想お願いします。作者はそう言うの低くても付いてるだけで割とテンション上がる単純な人間なので。

 「………おかあさん?」

 目を覚ました少女はどこからか奇妙な臭いがすることに気付き、咄嗟にそう呼び掛けた。

 時計を見ると、午前7時。いつもならこの時間、キッチンから朝食を準備する母親の鼻歌が聞こえるのに、今日は何故か家の中がしんとしている。

「おかあさーん………」

 改めて母親を呼んでみるが、やはり返事は無い。

「………よいしょ」

 もしかしたら、まだ寝ているのかも。そう思って、起こしてあげようと少女は部屋を出ることにした。

 


 「おかあさーん、朝だよー………」

 言いながら母親の部屋に近付くが、部屋の中からは声も物音も聞こえない。沈黙が何だか怖くなって、少女は少し涙目になっていた。

「………おかあさん?」

 部屋の前に立ち、扉をノックする。が、やはり家中は静かなもので、虚しく響くノックの音以外には何の音も聞こえない。

「おかあさん、入るよ………?」

 恐る恐る、部屋の扉を開ける。

「………あれ?」

 そこには、誰もいなかった。ベッドは綺麗に整えられていて、誰かがそこで寝た様子も無い。

 なら、キッチンにいるのだろうか。そう思った少女は階段を降り、一階のキッチンへ向かった。



 「おかあさーん………いるー………?」

 声を掛けるが、やはり家は静かなまま。

 まさか、倒れたりしているのだろうか。そう思うと怖くなって足が竦むが、もし本当にそうなら助けてあげないと。そう覚悟を決め、キッチンに続く扉を開ける。

「おかあさーん………」

 キッチンに入るが、中には誰もいなかった。料理をした痕跡も無いし、ゴミ袋もそのまま放置されている。

「じゃあ、こっち………?」

 リビングの方も覗き込むが、やはり誰もいない。

「………ふぇ」

 もしかして、母は一人でどこかへ行ってしまったのだろうか。自分を置いて、どこかへ消えてしまったのだろうか。そんな想像をしてしまい、思わず涙が少女の頬を伝う。

 ―――ピンポーン。

「っ…………」

 直後、インターホンが鳴った。

「………おかあさん?」

 もしかして、ほんの少し出掛けていただけだったのだろうか。怖かった気持ちも忘れて玄関へと走り、大急ぎで扉を開ける。すると、そこには。

「―――?………ッ………!?ッ………!」

 そこにいたのは、母親では無かった。自分よりずっと大きな体をした、紺色の服の大男だ。

「―――!?―――ッ!」

 男は大きな声を出し、少女に手を伸ばす。少女はそこで感情のダムが決壊し、意識を失ってしまった。

 ………少女の最後の記憶は、両手が突然生温かい何かに包まれた事だった。


 ………それから、数分ほどした後。

 母親が、少女の部屋で発見された。少女が最初に予想していた通り、母親はそこで静かに眠っていた。

 


 









 

 ―――母親の体は、異臭を放っていた。

皆様どうも、作者の紅月です。

本作、如何でしたか?面白かったと思っていただけると幸いです。

この作品は、有名な作家さんのある作品(念のため、作者さんの名前と作品名は伏せます)に影響を受けて書いてます。

人は、自分にとって都合の悪いものから目を背ける性質がある。未熟ながら、それを読み取れる文章を目指して書いたつもりです。

最初にも言った通り、それを面白いと思っていただけると作者は心から喜びます。

………さてと、今回はこの辺りで。良ければ評価、感想よろしくお願いします。

ではではー。

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