ポーション不足
「ミラ。イースから手紙が来ているよ」
ラテはミラに手紙を渡す。
「ラテサンキュー」
ミラは自室でイースからの手紙を読む。
『ミラ久しぶり元気にしてますか?私は今4回目の妊娠中でお腹が重くて大変です』
(毎年産んでんのかよ…)
『王都ではポーションが不足して困っています。ミラが作ったポーション少しだけで良いから送ってもらえませんか?また会える日を楽しみにしています。イース・スヤジ』
「ポーション不足!?何があったんだ!?」
ミラは朝食等色々準備した後ミゼットとアヴィを連れて玄関へ。玄関ホールでは使用人の宿舎から準備を終えたクルーズが到着した所だった。
「クルーズおはよう」
「ミラ様おはようございます」
「クルーズ。ポーションってどのくらいあったっけ?」
「私の作成したものがお店に20個ほどあったと思います」
「あたいのストレージに30個あるな…全部で50か…」
「奥様何かあったのですか?」
「イースから手紙が来てな王都でポーション不足だから送って欲しいって」
「ポーション不足?何があったのでしょう?」
「分からねぇんだよ…とりあえず50個持って行ってみるか…」
「私はお店で頑張ってポーション作成します」
「私はママについて行きたい!」
「私はもちろん奥様について行きます」
「おっけー」
店まで馬車で移動しクルーズ作のポーションもストレージに入れると店の小部屋から王都の自宅に転移。
「結構距離があっても問題無く着いたな」
「久しぶりに来ましたが綺麗に掃除されてますね」
「ママここ何処!?」
「母ちゃんのお家だよ」
「ママおうちいっぱいあるんだね?」
「そうだな。ソルトレイクの家と王都の家があるよ」
「王都に着いた事ですし…この時間だとグランエース商会でしょうか?」
「そうだな。スヤジさんの店行ってみるか」
グランエース商会まで徒歩で移動する。
「たのもー」
「いらっしゃいませ。本日は何をお探しでしょうか?」
「イース居るかい?ミラが来たって伝えてくれよ」
「奥様ですね?少々お待ちください」
しばらくすると…
「ミラ?本当にミラだ!久しぶり!何で王都に居るの!?」
「手紙くれたから来たんじゃねぇか…」
「え!?早すぎない!?」
「急いで来たんだって」
「そっかーミラーありがとー」
イースはミラにハグする。
「この子がミゼットあたいの子だよ」
「私はミラの妹のイース・スヤジだよー。ミゼットちゃんよろしくねー。アヴィさんも久しぶり!こんな所じゃ話も出来ないからついてきてー」
イースに連れられて応接室に…
「手ぶらみたいだけどポーション持ってきてくれたの?」
「持ってきたぜ」
ミラはストレージからポーションを出す。
「ストレージ!なんで?ミラストレージ使えなかったじゃん!?」
「最近使えるようになったんだよ」
「いいなー」
「何でポーション不足なんだ!?」
「ミラ王都はダンジョンあるの知ってるよね?」
「行ったことはねーけどな」
「ダンジョンで何かあったみたいでダンジョンの魔物が出てくるようになったんだよー」
「危ねぇなぁ…」
「冒険者ギルドで頑張って倒してくれてるけど怪我人続出でポーション足りないんだー」
「そーゆー事かよ…」
「奥様ダメですよ?」
「まだ何も言ってねーよ!」
「奥様の事ですから倒しに行こうとか言い出しかねません…」
「ミラーお願い何とかしてよー」
イースが拝むようにミラに頼む。
「しょーがねーな…とりあえず見てきてやるよ」
「はぁ…」
アヴィは頭を押さえて深く息をはいている…
「やっぱりこうなりましたか…」
「やったーママと冒険だー」
ミラ達はグランエース商会を出てダンジョンのある森に向かうのであった。




