【仮】スマ
「ババア使いの荒い領主様だねぇ」
「ビーその子を鑑定してくれ」
「そこの金魚の糞かい?」
ミゼットはミラの腰にしっかり抱きついている
「ばあちゃん頼むよ」
「はいはいわかったよ」
ビーはミゼットに手を翳し…
「念の為に聞くけどピンクまみれじゃないだろうね?」
「違うんじゃねぇの?」
「良かったわい」
「知らねぇけど」
「知らんのかい!」
気を取り直して手を翳す
「ブー」
「あうぅきちゃない…」
「ピンクか!?」
「ピンクの方がマシだわ!カリスマ持っとるぞ!皇族か!?」
「やはりか。ラテに調べさせるまでもなかったのォ」
「お爺様何かご存知なのですか?」
「20年位前の話じゃ…エルフの国から産まれたばかりの姫が誘拐されたのじゃ。第2王妃が怪しまれたが結局姫は行方不明。第1王妃はショックで気狂いしてしもうた…」
「お爺様まさかミゼットが姫と?」
「ソルトレイク領に子供のエルフが居る理由が見当たらんのでの…」
「でもエルフの国は海の向こうですわ…」
「違う大陸だからこそ隠しておくには良いのじゃろう。何故誘拐した姫を生かしておいたのか何故ソルトレイク領なのか今となっては聞く事も出来んのじゃが…」
「とりあえず役目も終わったしあたしゃ帰るよ」
スキルを書き出した紙をコンパーノに渡してビーが帰ろうとする。
「ビーまたな。帰りも馬車で送らせよう」
「当たり前だよ!」
ビーが帰った後…
「今ラテに色々調べさせておるからの。しばらくの間はミラとアヴィが一緒に居ると良いじゃろう」
「お爺様ありがとうございます」
「何かあるとしてもしばらく先じゃろうて…普段通り過ごすがよい」
「はいお爺様」
執務室を退出し…
「ミゼットは普段何して遊んでたんだい?」
「普段は狩りの手伝いをして生活してました」
「狩りの手伝いって何してたんだ?」
「弓が使えます。罠も少し習いました」
「エルフの姫様を狩人に育ててどうしたかったのでしょう?」
「まぁそればっかりは聞くに聞けないからしょうがないもんなー」
「3人で狩りにいく訳にもいかねーもんなー」
「ではビー様の所に行くのはどうでしょう?」
「ミゼットあたいが錬金術使うの見てみるかい?」
「錬金術見てみたいです」
ミゼットは目をキラキラさせて言う。
「では準備してきますね」
馬車でビーの店に移動する
「子連れで重役出勤かい?いい身分だねぇ…」
「錬金術見たいって言うんだから良いじゃねぇか」
「おばあさん私錬金術見たいです」
「全く…仕事場に子供なんぞ連れて来てからに…」
「ばあちゃん言ってる事とやってる事が違うぜ?」
ビーはブツブツ文句を言いながらミゼットを椅子に座らせ紅茶とお菓子を出していた。
「ふん!領主様の所から来たんだからもてなさない訳にもいかんじゃろうが!」
「ばあちゃんもミゼット可愛がりたいんだろ?」
「うるさいわい!」
この日はビーの店でポーション作りをミゼットに見せたりして過ごした。