閑話赤ちゃんお披露目
ミラ達はスヤジ邸の大ホールに来ている。沢山の招待客と共にテーブルについている。オケべが子供を抱いて現れる…
「この子の名は…ブライa」
「ちがーう!」
イースの叫び声で作者が正気に戻る。
「お集まり頂いた皆様我が家の新しい家族を紹介します。私が抱いている子がクオーレだ。志し半ばで魔物と戦って倒れた我が子クオーレの分まで幸せになって欲しいと思いイースとの長女にクオーレと名付けたのだ」
「こっちの子はパルコですわ。明るく皆に好かれる子供になるように名付けましたわ」
参加者がパチパチパチと拍手をする。オケべとイースは皆に赤ん坊を紹介して歩く。グランエース商会の取引先が座っている席にはシエンタ商会のバン夫妻が見える。ミラの所にスヤジとイースが来た。
「ミラ赤ちゃん可愛いでしょ?」
「産まれたばっかりの時に見ましたが…見慣れた赤ん坊の姿になりましたわ」
「イースよく頑張ったな」
「イースが無事で良かった」
「私は大丈夫ですわ♪」
「赤ちゃんがイースそっくりで良かったですわ」
「ミラ嬢…」
「スヤジ子爵失礼致しましたわ」
「いや…確かにワシに似ていたら可哀想か…」
「自虐的にならないで下さいまし…」
「しばらくは大変だぞ?私達にも頼ると良いぞ」
「ココア赤ん坊育てた事無いけどな」
「確かに私が養子になった時は既に13歳でしたもの…」
「…勉強しておく…」
「それでは次へ行きますのでゆっくりしていってくだされ」
「後程お会い致しましょう」
スヤジとイースは去っていく。取引先の方へ行くとバン夫妻が涙を流して赤ん坊抱かせてもらっている。祖父母の名乗りは出来ないが…
「スヤジ子爵良いとこありますわ」
「そうだな。バン夫妻も一生の思い出となろう」
「イースがお母さんか…俺おじいちゃんになったんだな…」
「お母様もおばあちゃんですわね」
「おばあちゃんと言われると複雑だが…」
後日
赤ん坊のスキル鑑定を行う為鑑定人を屋敷に呼んだオケべ。
「この子達のスキルを鑑定してくれ。イース先に言っておくが子供達にスキルが無くともワシがこの先イースと子供達に愛情を注ぐ事に変わりはないからな?」
「はい旦那様♡」
「鑑定させていただきます」
鑑定人は2人の赤ん坊を鑑定して…
「お子様2人ともスキル持ちでございます」
「おぉ本当か!?」
「お持ちのスキルは同じで無敵、チャーム、念話でございます。レアスキルばかりで流石はスヤジ子爵のお子様でございます」
イースは声を上げそうになるがなんとか我慢した。
「むぅ…ワシのスキルを継いだ訳ではないのだな…」
「旦那様のスキルとは?」
「ワシのスキルは商魂だ」
「ミラと同じですわ」
「それでミラ嬢は色々なアイデアが出てくるのだな…」
「チャーム持ちの子供って虐められないでしょうか?」
「隠しておけば良い。鑑定しなければバレる事も無い」
「そっか…良かったですわ♪」
イースがもらったスキルも鑑定しなければバレないらしい。