オケべ・スヤジとの密会
ミラ視点
「スヤジ様は娼館をお持ちでいらっしゃいますね?」
「なぜそれを…」
「私は子供と言えど伯爵家の者ですわ」
「調べるのは容易いということか…」
「うふふ…」
「それで娼館を持っていたらなんだと言うのかね?まさか働きたいとでも言うのかね?」
「そのまさかですわ。今売れる物は私自身だけと言いましたわ」
「意味が分かっているのか?高級娼館とは言え伯爵令嬢が娼婦になると言っておるのだぞ?」
「はい、そう申しておりますわ」
「信じられん事だが…御家族は何と言っている?」
「家族には内密でお願い致しますわ。その為に内密の相談させて頂いているのですわ」
「君は伯爵家令嬢なのだ…娼婦などにならんでも困窮してはおらんだろう?食塩で有名なソルトレイク家なのだからな?」
「はい。ミラ・ソルトレイクは何も困る事なく暮らしておりますわ」
「それなら何故…」
「しかしながらミラ・バトルは無一文のままですわ」
「ミラ・バトルとして稼ぎたいと?」
「…あたいはフェロー母ちゃんの家を取り戻すんだ!」
「分かった。ソルトレイク家に知れればワシも危ういが協力しよう」
「それでは高級娼館でやっていけるかお試し頂けますか?」
「…」
「お時間を取って頂いたお礼も兼ねておりますのでどうぞお試しを…」
ミラはドレスをはだけさせて微笑む。




