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鑑定式

数ヶ月後


ミラは初等学園を卒業しているので読み書き計算は出来た。貴族の作法を学びつつリハビリをして過ごしていた。ある日…

「ところでミラは鑑定式受けているのか?」

「受けておりませんわ。お母様鑑定式とはどのようなものでしょう?」

「10歳になると将来の進む道を考える為にスキルを鑑定してもらうのだ。少し遅くなったが今年の鑑定式に行こう。」

「はい。お母様私嬉しいですわ」


数日後


「お母様それでは行ってまいりますわ」

ドレスを着たミラはココアと共に馬車で神殿に来ていた。

神殿が無料で行う鑑定式を受ける為馬車から神殿内へと入っていく。神殿内にはミラと同年代の子供達が礼拝堂に座って待っている。神殿内では貴族も平民も関係ないとされる。全ての生き物は皆等しく神の子と言う教義によるものだ。実際治療を受けるにあたっては喜捨がものを言うのでお金持ちが優遇されるのだが…

神官長の訓示を聞いた後順番に小部屋に入っていく。ミラの番だ。

小部屋に入り神官に書類を手渡す。

「ミラ・ソルトレイク穣でお間違いないですな?」

「間違いございませんわ」

「それでは鑑定させていただきます」

神官はミラに手を翳し鑑定を発動する。

「さすがソルトレイク穣…複数のスキルをお持ちです。鑑定結果を記載しますので少々お待ち下さい」

鑑定結果を渡されたミラは馬車へ戻りココアと結果を見る

「ふむ…金魔法のスキル有りか、さすがはバトル女男爵の娘だな。後は商魂と…」

「お母様カポエイラとは?」

「私にもわからぬ。時折謎のスキルを持って生まれる子供が居るのだ。いつか分かる時が来るかもしれぬな。それよりも金魔法だ。金魔法は錬金術の事でこれだけでも将来食べるのには困らないだろう。」

「ありがたい事ですわ」

「商魂のスキルも有るから錬金術で作った品物を販売するのも良いかもしれんな。後は金魔法のスキルが有ると言う事は土魔法と水魔法も少し使えるはずだ。私は火魔法のスキル持ちで土魔法なら少し使えるから今日から手解きしてやろう」

「お母様ありがとうございます」


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