第14話 カイトの剣の試し切り
ゴブリンによる スタンビートと
「 え !
本当に美味しいです。どうして ? 」
「 だろう !
カイ坊の考え方が おかしいからだ。それだけだ 」
「 ヒドイな~ ! おばちゃん ! 」
「 普通の人に理解しろといってもわからないから 食べさせた方が早いだろう 」
「 そうだけどね ! 」
「 なんじゃ~これは、酒のツマミにいいぞ !
塩をきかせろ 」
「 カイ坊からの考案です。子供達の健康と骨の育成だ !
そうです。 」
「 これは、完全に俺達の酒のツマミだろう !
美味過ぎる。 」
「 カイ坊、いるか ! 冒険者ギルドに来てくれ、けが人が続失している。 」
「 どうか したのですか ? 」
「 ゴブリンによる、スタンビートが起きる前兆らしい。 」
「 そこのあなた、数は ? 」
「 これは、賢者様 ! 200~300位かと ! 」
「 それなら カイトで十分ね !
30分程度で終わるわね。 」
「 お母様、カイト君は まだ 10歳ですよ ! 」
「 けど 冒険者ギルドで 1番強いわよ。カイトは 」
「 え ! 」
「 その 証拠にここで 飲んだくれの連中は、気にしないで飲んでいるでしょう。 」
「 え ! ほんとうに ? 」
「 カイト兄ちゃんの遊び相手だから 気にしなくて大丈夫だよ。ビオラさん 」
「 そう そう 気にしなくても大丈夫だから 心配なら見て観れば !
多分、見えないから 」
「 え !
見えないの なんで ? 」
「 常人の人には、早過ぎて見えないのよ。カイト兄ちゃんは 」
「 ビオラ、俺と見に行くか。カイトの戦闘を 」
「 あなた !
あなたは、参加しないのですか ? 」
「 俺が 参加をしても カイトの邪魔にしかならないよ 」
「 え ! 元A級冒険者ですよね。あなたは ? 」
「 俺のチームは、5人で元A級冒険者であって カイトみたいに 1人で複数を相手にしていないよ。
大体のパーティーは、3~7人位で チームを作るけど カイトの場合は、カイト自身に付いて行ける人材がいないから 1人で戦闘を行っている。
仕方無い事で 俺でもカイトに付いて行かれない。 」
「 もしかして カイト君は、勇者様なの ? 」
「 それは無いかな
父親は、炎帝で 別名は、 “ 魔王様 ” だし
母親だって 賢者様と言われているけど 別名は、 “ 魔女王様 ” だからね。
世界中の王族、貴族に怖がられているから 間違っても勇者には、なれないよ 」
「 ヒドイ言い方ね。自分の親に向かって 子供じゃ~なければ 八つ裂きにしているわよ ! 」
「 そうだぞ !
母さんだけは、怒らすなよ。俺でも止められないからな さすがに自分の子供には、しないと思うけど 言い方も少しは、軟らかくしてくれ頼む 」
「 カイトが 勇者様じゃ~ないのかと 言われたから違うと答えただけだよ !
俺は、オヤジとお袋の子供だと自信を持っているからな !
当然、ビオラも 」
「 けど カイトみたいな子が 勇者になれるかもね。弱者には、優しいから 反面、王族、貴族を嫌っているけど 」
「 それは、母さんの性だよ ! カイトが王族、貴族を嫌いになる原因は ! 」
「 そうかしら 私は、普通に貴族は、嫌いだから 死ねばいいと言っているだけよ 」
「 ゴッフォン ! 俺もその貴族だが ? 」
「 あんたは、イイのよ ! 貴族と思っていないから 」
「 領主様も奥様には、頭が上がりませんな ! 」
「 ガンツ、お前の処に金を払わないからな~ 」
「 そんな事を言ったら 酒を飲まさないからな 金輪際 ! 」
「 何を 俺は、領主だぞ ! ・ ・ ・ 」
「 はい はい ! 相変わらず仲がいいな お前達は 」
そんな事もありながら 街は、にぎやかに時間だけが 過ぎていた。街の外では、ゴブリン共による、スタンビートが 始まっていたが !
今回のスタンビートもカイトが 1人で全てを狩ってしまっていた。その数も300体を超えていた。
ソウリュウの案内で ビオラが カイトの戦闘風景を見に来ていた。
「 カイト君は、何処にいるのかしら ゴブリンだけが転がって行っているけど ? 」
「 ビオラには、カイトの戦闘が見えないのか ? やはり 」
「 え !
ソウリュウさんには、見えているのですか ? カイト君の戦闘が ? 」
「 カイトは、さっきから何をしているのだ ?
剣を色々と替えて 試し切りをしているみたいに !
あ !
アイツは、試し切りをしながら 剣の調整も行ってやがるな 折れた箇所を確認しながら また 別の剣を取り出した。
カイトが 武器に対するこだわりが凄すぎて そこまでいくともう病気だな 」
「 え !
カイト君は、試し切りをしているの ソウリュウ ? 」
「 そうみたいだ ! 」
それから 3日3晩、戦闘を行っていた。
ゴブリンの血の香りを森に 風魔法でおくりながら 1日目は、ゴブリン共で 2日目がワイルドウルフの群れで 3日目以降は、オークやオーガまでもが出て来るが 相変わらずにカイトは、試し切りを続けていた。
「 ソウリュウ兄さん、レタスを1つ投げて ! 」
「 行くぞ ! 」
「 ありがとう ! 野菜を食べたくなってさ 」
「 俺も そろそろ畑に行きたいのだが まだ 終わらないのか ? 」
「 もう少しで終わると思うよ ! 」
「 カイト君の食事は、レタス1つなの ? 」
「 戦闘中に魔物の肝を食べながら 戦闘を行っているから心配がないよ。1番の栄養源だからな !
それにカイトは、フリーランスだから ケガをしないし 」
その後は、巨人が出てきたり アースドラゴンやブルードラゴンや飛龍 etcが くるわ・くるわ・
「 なんか 飽きて来たから終わりに仕様かな 」
最近、作ったばかりのバスターソードを取り出して 威圧も乗せて戦闘が始まっていた。
「 やっと カイトがやる気になってくれたよ。あと 半日で戦闘が終わるな 」
「 お~~い !
戦闘が終わるって 王都に連絡をしろ それと住民総出で解体をするからな ! 冒険者達にも教えてやれ手伝えと ! 」
それから 半日して夜中に戦闘が終わっていた。6日6晩、休まずに戦闘を行う、10歳って どうなのよ、信じられない顔で カイト君を見ているとソウリュウさんに
「 ビオラの気持ちもわかるけど カイトをそんな目で見ないでくれないか。3年後から ここら一帯は、ケガ人で溢れている筈だ。その中には、俺も含まれているのだから それに 今回は、この街だったから いいけど !
この街の周りには、3つの村が存在をしている。その時には、この街からその村に応援をしなければいけない筈だ。
その時は、俺も参加をする筈、だから 薬師が必要になってくる。それに大量の冒険者と護衛団が 2年に1度の周期で !
カイトの戦闘を見てればわかると思うけど 彼、1人で50人の命が助かっている事を 覚えて置いてほしい。 」
「 それでも カイト君は、まだ 10歳なのよ。どうして 」
「 寧ろ カイトにとっては、これから ガンツさんの処に籠るから そっちの方が心配だけどね。 」
次回は、
魔剣・ダグラムの登場