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壊せ、殺せ、快楽を、この手に  作者: あいでんてぃてぃ
5/5

運命

少女は涙を流しながら、僕をじっと見つめる。

すると、僕の胸に顔を埋めた。

僕は焦った。

ものすごく焦った。

だって僕の音が聞こえてしまう。

でも、その少女の小さな頭は、僅かに熱を持ち、心地よかった。

肌が吸い付くようで、いつまでもそうしていたかった。

少女の小さな手が僕の服にシワをつくる。

僕の服は少し冷たくなった。

でも悪くなかった。

男が女の子に胸を貸せたんだ!

それはもう男の勲章だね。

今度は僕が、暖かい手を少女の頭に置いた。

君が泣いているとね、僕は悲しいんだ。

なんでかな。

少女は僕の胸に頭を預けたまま、静かに口を開いた。


「あなたが泣いているのを見たら、でできたの」


君は僕を想って涙を流してくれるんだね。

今でも覚えているんだ、このときのことをさ。

このとき思ったことも、全部。

嬉しかった。

悲しかった。

僕はより一層涙を流した。


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