運命
むかしむかし
お姫さまは恋をしました
お姫さまは毎日考えました
今あの人は何をしているのか
今あの人は何を考えているのか
今あの人は何を視ているのか
今あの人は何を想っているのか
私は今もあなたに近づくために頑張っています
私は今もあなたについて考えています
私は今もあなたに目を奪われています
私は今もあなたに心が惹かれています
お姫さまは思いました
何があっても
何が邪魔しても
何をしても
あなたの側にいたい
突然だが、僕は神だ。
冗談じゃないよ?本当さ。
えっ嘘だと思うのかい?
"もしも本当に神様がいるのならなぜ私を助けてくれない?"
だって?
ああ、誤解したかな。
僕は君たちの世界の神様ではないんだ。
君たちの神様のように素敵ではないんだよ。
僕は人と共にあり、過ごし、発展し、今までを何度もやり直した。
君たちの世界の神様ように、人々がエゴをぶつけることを良しとしてくれる優しく広い神様ではないんだ。
残念ながらね。
僕は人の迷える心の拠り所にはならない。
僕は人の考える頭に希望の光を渡したりしない。
僕はただ、僕の可愛い子どもたちをこっそり見ているだけさ。
だから僕の世界の人々には神様という概念はないんだ。
そんな孤独な神様はね、あるとき一人の少女と出会ったんだ。
僕のすべての終わりは、ここから始まったんだ。