No.8
No.5の治癒魔法の詠唱をかえました。
それと誤字訂正を
ダリアは変異してからメアリーの部屋へ向かった。
ダリアはメアリーの部屋の扉を勢い良く開けて言った。
「メアリー!!呪いが治るかもしれないわよ!」
メアリーはベットで本を読んでいた。呪いが治るかもしれないと聞いても微笑むだけだった。
「そうですか、治るのですか。ですが、ダリア様は光属性の初級しか使えなかったはずでは?」
メアリーは痛いところをついた。
「そ、それは、なんとかなるわよ!」
「そうですか、わかりました。なら、私は横になるので治してみてくださいな」
メアリーは横になり、目をつぶった。
ダリアはメアリーに聞こえないぐらい小さな声でカオスに話し掛けた。
「カオス、詠唱を教えて」
(詠唱なんてない、そもそも魔法とはイメージじゃ。イメージさえ出来ていれば行使できる。メアリーが呪いにかかったのは何年前じゃ?)
「今が40歳で、25歳の時についたから...15年前よ」
(じゃったらメアリーの体が15年前に戻すようにすればええ。だが、記憶も戻ってしまうかもしれんから気をつけよ)
「わかった、ありがと」
ダリアはメアリーの右手に触れながらメアリーの体が15年前に戻り、記憶はそのままであることを念じた。
すると、メアリーの小皺が消えていき肌の張りも良くなった。呪いの方はわからないが…
「メアリー、目を開けていいよ」
ダリアに促されメアリーは目を開けた。
「呪いはどうなりましたか?」
「私にはわからない、だが成功したと思う」
メアリーは右手の袖を上げ、腕を見た。そこには何も無く、メアリーは目を見開いていた。
「どう?呪いは治ったかしら?」
「ええ、治りました。そして肌の張りが幾分良くなりました」
「そう、それはよかった。10年分のお礼がやった返せたわ」
メアリーはそれを聞いて涙を流した。たかが10年育て上げただけでここまでしてくれる主人はいないからだ。
「これで心置きなくこの屋敷を出れるわ、この10年間ありがとう。と言っても明日だけどね」
「そうですね、それはそうとして髪につけている花はなんですか?」
「あ、これは庭の隅の方に咲いていたの。綺麗でしょ?」
「はい、私も屋敷のことをしなくては」
「まだ、寝てていいのよ?」
「いえ、体から元気が湧き出て来るので動かない方が毒ですわ」
「そう、無理はしないでね」
「はい、わかりました」
こうして、メアリーの呪いはなくなった。