No.21
短めです
ダリアは『モヒカンズ』と別れて宿に帰ってきた。部屋に戻るとカオスが話しかけてきた。
(儂も腹が減ってきたからいつもの頼む)
「わかったわ」
ダリアは亜空間から花瓶を出し魔法で水をいれカオスを刺した。
(やはり魔力で作られた水はいいの~)
カオスの食べる(飲む?)物は水だ。それも魔力で作られた水が好きで、自然に作られた水はあまり好きではないらしい。植物系の魔物の大半は自然に作られた水が好きみたいだ。そもそも自然界に魔力で水を作る生き物があまりいないので魔力で作られた水が好きなのは少数派らしい。
「「「キュキューン!」」」
(ルブ達も腹が減ったらしいの)
「なら、食堂に行きましょうか」
「「「キュンキュキュン!」」」
ダリアがルブ達を連れて食堂に行こうとするが抵抗する。
「「「キュンキュルルー」」」
(そうかそうか)
「なんて言ってるの?」
(ルブは血の滴る肉が、アルとトルは植物が食べたいみたいじゃ)
「え?」
ダリアはそれを聞いて変な声が出た。ダリアが驚いたのはルブの食べたいものだ。ルブに前に一度ゴブリンの肉片を与えたのが間違っていたらしい。ダリアとしてはものすごく物欲しそうな目(?)で見られたので与えるしかなかった。アルとトルに至っては食堂で出される肉類は全てルブにあげてサラダをずっと食べていた。そして街の都市で休憩している時は雑草を食べたりしていた。休憩が終わる頃には周りの草が無くなっておりミステリーサークルとなっていた。
「カオスは魔法で作った水、ルブは魔物の生肉、トルとアルは野菜や草。これ程低コストなサンプルは聞いたことないわ」
(まあ、それは置いといて。帰ったら細胞のことを教えると言っておっただろう。早く教えて欲しいのう)
「そうだったわね、じゃあ説明するわ」
ダリアは動物細胞にくっ付いていた細胞について説明した。くっ付いていた細胞、これをa細胞と呼ぶとしよう。a細胞は単体だけだとすぐ死んでいまうが動物細胞と一緒だと力を発揮する。a細胞は動物細胞の分裂速度を早め、分裂回数を増やすことが出来る。そして組織を活性化させ、器官を強化し、個体を進化させるのがa細胞の力だ。だが、元々a細胞を持っていない細胞にa細胞を接合させると細胞の暴走が起こり元々の細胞が死に絶える。これは植物細胞にも起こりうる。
(なら、オヌシはそのa細胞は持っておるのかの?)
「私は持っているわよ」
(なら、オヌシは魔物の体を移植することが出来るの~)
「移植だなんて、まるっきり魔改造じゃない。けど、四肢が欠損したら魔改造するかもね」
(召喚された魔物としては安全を願うが、探求者としては魔改造することを望むのう)
「まあ、万が一だけどね」
「「「キュルルルルル!!!」」」
(早く何かを食べたいみたいじゃのう)
「なら市場に行ってなにか買い食いでもする?」
「「「キュッキュー!」」」
(ルブ達も賛成みたいじゃの)
「なら行こうか」
ダリアはカオス達を連れて市場に行った。ルブは生肉を、アル、トルは野菜を買ってもらえて嬉しそうだった。
昨日は居残りだったり部活だったり会食に行ったりと忙しかったので投稿できませんでした。すいません!