No.20
昨日は書いたのですが書き終わる時に強制終了になり消えたので意気消沈となっていました。待ち望んでいた方々、申し訳ございません
ダリア達はモヒドに案内されて喫茶店に来た。その喫茶店で出されるご飯はとても美味しいらしいがあまり人が来ないという。それもそのはずその店は裏通りにあるからだ。
チリンチリン
ダリアは喫茶店の扉を開けた。中に入ると「冷やかしなら来ないで頂きたい」と言うオーラがマスターらしき人から溢れ出ていた。
「そこにいつまで立っているつもりでふか?」
先にモヒドはカウンターに座っていた。この喫茶店によく来ているようだ。
「ここのオススメは何かしら?」
「カーヒーとスァンドフィッチでふよ」
(コーヒーとサンドイッチが訛ったのかしら?けど、名前が似ているだけで違う食べ物かも知れないから聞いてみないと)
「カーヒーとスァンドフィッチってどういう食べ物何ですか?」
「カーヒーは黒くて苦い飲み物だけど香りが良くて、スァンドフィッチは柔らかいパンに卵、ハム、野菜とかを挟んだものでふ」
(コーヒーとサンドイッチ確定ね。日本人が伝えたのかしら)
「このカーヒーとスァンドフィッチは先代の勇者様が教えてくださったのだよ」
ダリアが推測を立てていると何処かで見たことがある青年が話に入ってきた。青い髪で女受けの良い顔の青年だった。
「貴方は?」
聞かれると青年は眉を顰めたがスグに元の顔に戻り言った。
「やだなぁ、忘れてしまったのかい?僕はパッシー、初めてギルドに来た時にクエストに誘ったじゃないか」
「そうでしたね」
ダリアはそれを聞いて思い·······出せなかった。ダリアはあの時のことがあまり印象に残らなかったので遠くの昔に消えてしまったのだ。
思い出されたと思ったパッシーという青年は話し始めた。
「やっと思い出したみたいだね。僕の名前も言ったんだから君の名前も知りたいな」
「ダリアです」
「ダリアか、確か花言葉は華麗、優雅だったね。名前の通りに華麗だね」
「そんなことはないですよ」
(うざいな)
(口説かれているのぉ)
パッシーはダリアを口説いているがひらりひらりとかわす。ダリアが口説かれて困っていると、
「さっさと頼もうぜ!?」
「そうだな、俺らも腹が減ったし頼むか」
「マスター、注文しまふ」
『モヒカンズ』がパッシーの話を遮ってオーダーをし始めた。モヒートと目が合うとウインクをした。ダリアが困っている事を感じたのだろう。
ダリア達はそれぞれ昼食を頼んだ。
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「ふ~食った食った」
「やっぱりあそこは美味しいな!?」
「当たり前でふ」
ダリア達は頼んだ物を食べ終わり店を出た。ダリアの頼んだものは『モヒカンズ』の奢りだった。
「確かに美味しかったですね。また来たいです」
ダリアが頼んだカーヒーとスァンドフィッチは確かに日本で食べたものと同じだった。他に日本であった食べ物が他にもあるからまた来たいというのは本当だ。
「じゃあ今日はお開きだな」
「また一緒に飯を食おうぜ!?」
「今度は違う店を紹介するでふ」
「はい、またお願いしますね。では、また今度」
ダリアは『モヒカンズ』と別れた。それを待っていたのかパッシーが話しかけてきた。
「ダリアさん!宿まで送って行きましょうか?」
「いえ、結構です。私の従魔たちがいるので大丈夫です」
「「「キュー!!」」」
ルブ達が「僕達に任せとけ!」と言わんばかりに鳴いた。パッシーの「送っていこうか?」が見事に打ち砕かれた。
「そうですか、わかりました。では、今日はこのまま帰りますね。さようなら」
「さようなら」
ダリア達は元着た道を帰った。一人残されたパッシーは、
「はぁ、全く綺麗だな。あの痛みで歪む顔が見てみたいな~」
と小さな声で呟いた。