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変異や移植で実験を  作者: 藤雪リド
No.1 ファイル名「目覚め」
14/28

No.12

長めかな?

ダリアはダゼルとクエストを受け、第三都市から徒歩2時間の森にいた。受けたクエストは、


──────────────────────


《採取クエスト》


リナ草の採取


10株につき銅貨1枚

注意書き

根っこごと採取してください。根っこが無ければ採取とは認められません。


──────────────────────

­

というものだ。ダゼル曰く、「小遣いと点稼ぎには丁度いい」との事だ。


「おい、リナ草の特徴はなんだ?」


「円形の濃い緑色の葉に、三角の茎です」


「分かっているな、リナ草に似ているものは?」


「メイリ草です。こっちは薄い緑色の葉に丸い茎です」


「そこまで分かっていたら十分だろ。これを渡すから全てが落ちる前にここに戻ってこい」


ダゼルから渡されたものは砂時計だ。ご丁寧に3時間と金属のプレートに刻まれている。


「わかりました、では探してきます」


そう言ってダリアはリナ草を探しに行った。ダゼルから離れるとカオスが話し掛けてきた。


(おヌシはリナ草がどこに生えているか知っているか?)


「日当たりがいい所よ、メイリ草は日陰の場所よ


(儂が次に出そうとした質問の答えもいいおって···)


「出そうとしたなら良いでしょ」


(話は変わるが、前々から思っておったのじゃが)


「なによ」


(なぜ念話で話さぬ?召喚された生き物とは念話で話すことが出来るものを)


「そうなの!?どうやって使うのよ?」


(知らなかったのか?これは常識じゃよ。勉強不足よのう)


「それは良いからどうやって使うの?」


(頭の中で話けるのじゃよ、他人同士だと出来ぬが)


(これでどう?)


(うむ、OKじゃ)


(どこで知ったのよ)


(おヌシが前に言っていたような···)


(そう、わかったわ)


ダリアはカオスから念話で会話をしながらリナ草を採取して行った。

ダリアが辺りのリナ草を採取し終わる頃には砂時計もちょうどいい具合に減っていた。


(そろそろ戻ろっか)


(そうじゃのう)


ダリアは集合場所へ戻っていった。ダリアがつく頃にはダゼルはいて剣の手入れをしていた。物音か何かは知らないがこちらに気づいたようだ。


「ふむ、時間通りだな。採取したリナ草はどうした?1株も見つからなかったか?」


ダリアはダゼルからそう問われたので、亜空間からリナ草を取り出した。取り出したリナ草を見るとダゼルは目を見開き、言った。


「おまえ···それ時空間魔法じゃないか?」


「そうよ、何か問題でも?」


「ああ、大問題だ。超絶美人でしかも時空間魔法を使える、これで問題が無いはずがない!」


「え、私が美人?お世辞でもそんな···」


「お世辞じゃねえよ!嫁さんがいなかったら襲ってるわ!!」


「え?その強面で嫁がいるの?」


「ああ、いるよ!って話がそれたな。先に言っておくが時空間魔法は今でもこのルーナ大陸に10人いるかいないかだ。そして、新たに1人の時空間魔法の使い手が現れた。各国の政府はどうする?自分の国で囲むだろうな、ここまではわかったか?」


「ええ、分かるわ。バレるととても面倒くさいということが」


「ああ、そうだ。とてもめんどくさい。その時空間魔法はまだ誰にも見せてないよな?」


「ええ、見せてないわ」


「そりゃ良かった。大事にならずに済む。じゃあこの鞄をを渡しておくからこれでごまかせ」


ダゼルはリュックからショルダーバッグをだした。


「そう、ありがたく頂くわ」


「その鞄に手を入れて時空間魔法で取り出せ、そしたらその鞄はマジックバックと誤魔化せるから」


「マジックバックって?」


「マジックバックは本来の容量よりたくさんのものを入れることができる鞄のことだ」


「時空間魔法の下位互換みたいなものね」


「ああ、そうだ。これで帰ることができる」


「そうね、じゃあ帰りましょうか」


ダリアとダゼルは第三都市に帰っていった。


──────────────────────


ダリアとダゼルは第三都市に帰ってくるとすぐにギルドに行った。リナ草を納品するためだ。


「俺は此処で待ってるから、受付でリナ草を引き取ってもらえ」


ダリアは受付に行った。


「こんばんは、採取クエストの納品に来たのですが」


「わかりました、そのマジックバックに入っているのですね。では、ここに出してください」


ダリアは受付に蔓で3株に分けたリナ草をすべて出した。それを見て受付の人は口をあんぐり開けた。すぐに持ち直したが…


「す、すごい量ですね。少し時間がかかるので適当な所で待っていてください」


職員は「ご要件は隣の受付へ」と書かれた札を机に置いて奥へと消えていった。

ダリアはダゼルの所に戻った。


「お前はどれだけ採取したんだ?あの量は凄いを通り越して恐いな」


「そこまで褒めなくてもいいですよ」


「いや、褒めてねえよ。しかしあの量だと時間がかかるな、そこで早めの晩飯にするか?」


「良いですね、そうしましょう」


ダリアとダゼルは併設されている酒場に行った。


「何を食うんだ?」


「何があるか分かりませんのでお任せしますよ」


「そうか、なら冒険者セットでいいだろう」


冒険者セットを頼むと出てきたのは、ステーキとパンと野菜スープだった。もちろん全部食べたが···


「お前よく食うな〜」


「結構ギリギリですよ」


「そうか、そういや名前を聞いてなかったな。なんだ?」


「ダリアよ」


「いい名前だな、おっと来たようだ」


その言葉と同時に職員が来た。


「えっとダリア様ですね、受付に来てもらっていいですか?報酬を渡しますので」


ダリアは職員に促されて受付に行った。


「えっとリナ草が110束ありましたので銀貨1枚銅貨1枚です。お受け取りください」


「確かに受け取ったわ、じゃあ「ちょっと待ってください!!」ん?」


「まだあります!ダリア様はEランクに昇格いたしました。ギルドカードを更新するので貸してください」


職員は受け取ったギルドカードを何かの機械に通すとダリアに渡した。


「更新が終わりましたのでお返しします」


「では、これで失礼します」


ダリアは席に座っているダゼルのところに行った。


「ダゼルさん、Eランクになりました」


「早えな。まあ、あれだけのリナ草を納品すればな。明日もまた一緒にクエストをするか?」


「ええ、お願いします」


「じゃあ明日、二の鐘がなるまでに集合な!」


「わかりました、ではさようなら」


ダリアはダゼルと別れ、宿に帰った。そして、宿で出されたご飯も食べた。そして、無属性魔法の初級魔法の『清掃クリーン』を使って眠りの海に沈んだ。

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