プロローグ
変異や移植で実験を、をお読み頂きありがとうございます。誤字脱字などあると思いますのでよろしければ報告をお願いします。
『一回読んだことある人へ』
久し振りに帰って来ました。プロローグから今出ている話まで色々変えます。7月19日です
眩しい
そう感じるのはまぶたを透過した光が私の眼球を刺激するからだ。状況を確認しようとしても眼は開かず、瞼は動かない。であれば周りを弄って把握するにも手は握ったまま開かず、動かすことしかできない
私は不安になった。周りを視認できず、手は塞がったまま。安心できる要素がなかった
私はせめてもの抵抗として―周囲に人がいるかわからない空間で―手をバタつかせ抗議した。何秒か、何分か時間がわからないまま暴れた。手足には時々柔らかい壁に当たったり、すべすべのロープが触れたりする
そのままジタバタしていると周囲に変化が起きた。周りの壁が動き、私の部屋が小さくなっていくことを感じた
私は壁に潰され死んでいくのかと、諦めるが現実はそうではなかった。頭が吸い込まれていくのだ。私は恐怖を感じた。そしてあたまが窪みに当たると窪みの周りの壁が私の頭を覆い被さっていく。頭から順に胴体、腰、足と包んでいった
頭を覆っているのだから息ができないとも思ったが全然そうでもなかった。そうとわかると少し余裕が出来る。体全体を包み込んでいる壁は人肌のように暖かく柔らかい。そして時々動いている。壁が力を入れるよう縮むと私は頭が向いている方向に向かって動かされる
それがどれくらい続いただろうか。私はこの停滞した状況に腹が立ち、手足に入るだけの力を入れ動かした
それが壁にどんな影響を与えたのかわからないが、これが最後言うように壁は1番強く縮むと私は大きく動いた
すると私は肌を刺すような冷たい空気に晒された。真冬に全裸で水を被ったかの様に寒くなり震える
すると次は息ができなくなった。いや、空気が供給されなくなったといったほうが良いだろうか。今まで何らかの方法で供給されていた空気が途絶えひどく息苦しくなる。私はパニックに陥り、口を大きく開け行きを吸おうとする。それは最善の行動だったのかはわからないが空気は吸えた。だが、その空気は私の喉を刺し、激痛を与える。
私はその痛みに耐えきれなくなり恥を忘れて、泣いて、叫んだ
その叫びは周囲に対する責める意味も含んでいたが言葉としては捉えられない
私は大きく泣き、息が吸えると激しい眠気に襲われた。周りの音が多少聞こえるがその眠気を跳ね除ける力はない。私の意識は暗闇へと沈んでいった