表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/28

7 日常回ですよ


「おはよう、葉狩さん」

『おはよー』


 席に着くついでに後ろの席の葉狩さんにも挨拶をしておく。なんかつられてシィもしてる。


「……おは、よう……ございます」


 返って来たのは消え入りそうな声だった。昨日のキリリとして押しの強かった彼女と同一人物とは思えないくらい。


 これはもしや……緊張してる?


 昨日も学校では……とか言ってた気がする。昨日のはアレかな。戦闘後の高揚感の副作用的な。後は神隠し空間の不思議作用?


「……そ、その。詳しいお話は……放課後に」


 学校で普通に話すのはしばらく無理そうだった。彼女が慣れるまで待つしかなさそう……というか、慣れるよね? あと流石に学校の外では普通に話せる、よね……?


「了解。場所は屋上にしとく? それとも他の場所?」

「そ、その……屋上、で」


 うん、と返事をして席に着く。その後、適当に時間を潰していたら朝礼と連絡事項の通達が終わっていた。


「今日の一限目は……っと。……体育だったっけか」


 体を動かすのは嫌いじゃないんだけど、着替えが面倒なんだよなぁ。そんな事を考えつつふと後ろに視線をやると、葉狩さんがジッと席に座っていた。……着替えづらい。


「葉狩さーん、ウチら女子は隣のクラスで着替えだよー」


 そんな所に移動を開始していた他の女子たちが声をかけた。


「……あ、そそそっ、そうなんですか!?」

「体操服ちゃんと持ってきてる?」

「あっ、はいっ」

「じゃ、一緒に行こーよ」

「…………ありがとうございます」


 そして彼女たちは教室を出て行った。うんうん、良きかな良きかな。地味に僕も助かった。





「それにしても……氷上って、着膨れするタイプなのな」


 体育の授業が終わって着替えていたら、唐突に佐藤君がそんな事を言い出した。


「そうかな?」

「いやだって引き締まりすぎだろ。腹筋とか割れてっし。ラ○ザップでも行ったん?」

「行ってないし! 単に小さい頃からしてる護身術の鍛錬の賜物だよ!?」


 てか、ラ○ザップの本来の目的ってダイエットじゃなかったっけ? たしか会費がすごくお高いって聞いたことある。確実に効果がある事を考えれば安いくらいなのかもだけど、少なくとも親に扶養されてる学生が行けるものじゃない。


「ふーん。ま、野郎のガタイの良さが判明しても誰得って感じだけどなー」

「ならどうして話題にしたし……」


 腐海の森在住のお姉さん方なら喜ぶかもしれないけど、正直ノータッチで行きたい。僕ぁノーマルです。恋愛対象は女の子です。


「そういや何で護身術?」

「……最初は体を鍛えるって名目だったんだ。護身術になったのは、じーちゃんがやってたから、かな」


 ぶっちゃけ護身術とはいうものの、本当のところはそれすら怪しいシロモノなんだよなぁアレ。便宜上、護身術と言っているけども……どこの世界に自分から襲いかかる護身術があるというのか。じーちゃんに一度問い詰めたい。『殺られる前に殺る』精神でもあるんだろうか?


「それもしかして、エーサイキョーイクってヤツ?」


 うちは別に武術一家というわけじゃない。実際、父さんは普通のサラリーマンで、母さんは専業主婦だ。だから英才教育とかそんなんではない。……例え家の敷地内に道場があったとしても、だ。


「これでも小さい頃は病弱で、すぐ体調を崩してたんだよ……」

「え、マジで?」


 最近は、むしろ体調を崩す事の方が珍しくなったけど。小さい頃はしょっちゅう熱で寝込んで家族を心配させたものだ。……でも、よくよく思い返してみると鍛錬のし過ぎ疑惑も無いではない。じーちゃん、子供相手でも容赦無かったからなぁ……。


「今の見た目からは想像できないよな、お前が病弱とかw」

「そこ、草生やすのヤメロ」


 全く失礼な。

 因みに僕の身長・体重は、まあ標準的なものだ。小さすぎず大きすぎず、みたいな。中肉中背とも言う。


 取り敢えず、失礼な事を言う佐藤君には軽ーく鉄拳制裁(弱)しといた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ