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world 4
気がつくと、カントリーな町並みに差し掛かっていた。時折吹いてくる砂嵐で、目が痛い。建物も、映画で観たそれらしくみんな赤茶のレンガで作られている。
と、その時。
「おらおらおらおらぁ、どこ見て歩いてんだぁテメー?」
テンガロンハットにマントを羽織った、見るからに「悪役」な雰囲気が漂う二人組が、僕の目の前に立ちふさがった。
「あ、あの、これは一体……」
「一体、じゃねぇ。ここは俺たちの領地なんだよ、とっとと立ち去れ!」
「え、は……?」
……、領地? なんだそれ。この時点で僕の頭の中はクエスチョンマークで一杯になっている。
「早く立ち去れっ、どうなっても知らねーぞ!」
ジャキッ、という音に顔を上げる。
――って、
「う、え、ナイフ!?」
ちょっと待て! 武器はマズいでしょ武器は!?
「落ち着いてください、穏便にいきましょう、穏便に!!」
「穏便に、なんてするわけねぇだろ、さあ、早くここから立ち去れ!!」
そう言いつつ、片方の男が僕の方へにじりよってくる。
「ちょ、刃先向けないで、誰かー!!」
観念した、その時だった。
「――待てっ、そこの悪党共!!」