悔い改めよ
「ふぅ…」
おれはため息を一つ吐いて赤絹の玉座に崩れる、
やはりこの身体では無理があったかもしれない。
丁度『アポトーシス』の時期だったと言うのも在るが、
『星』に『ビオロギア』を建てたと言うのも在る。
そしてこの玉座の間…『アクアリウム』は月であり『星』と言うのも大きいだろう。
そう、
『アクアリウム』の現在地点は月にして『星』だ。
そんな事は可能なのか?と聞かれれば、出来たとしか言いようが無い。
元々が『アクアリウム』が異常な空間だったと言うのも在る。
ほかって置いて錆び付いた様な設定だったが『アクアリウム』はおれの魂の問題で、
非質量世界である『マトリックス』と混ざり合い、
半質量世界と成っている。
で、元々そんな特殊な空間な訳だから弄くり回しても良いがんね?
と思った末、
『星』の『ビオロギア』に『マトリックス』を介しておれの存在できる空間を創り出した。
そして、
『星』に建てた『ビオロギア』の『アクアリウム』以外の部屋でこれまでのストックとは違って、
全く一から新しく…其れこそ受精卵から産み出しあげた。
だが基盤遺伝子はパラケラススのモノを主流として居る。
母には悪いがあの男の精細胞を受け継ぐなど生物的嫌悪が激しすぎる。
こうして再び色素の薄い茶髪と少し暗い紺碧の瞳の身体を持ってしてあの男の息子に…
テティスも…
吾が妹の生き写し、
その容姿は美しく、
気高きその様は鶴の如くだ。
その愛し子が卑し鬼と接触したのだ…
居場所も真実も知れたのは喜ばしいがやはりテティスは連れ戻し次第消毒をする必要が在る。
「シャボン玉飛んだ
屋根まで飛んだ
屋根まで飛んで
こわれて消えた」
母さんはあの男を許してあげてと言って居た、
それだけ愛して居たに違いないだろう、
だが、愛して居たとしても結果はどうだ?
母さんの愛を顧みず、
他所の女にうつつを抜かしたペットボトル以上にヒトの役に立た無い男、
おれは床に目を落とす、
其処には漆黒の光沢の中に大きなマンボウが泳いで居た。
マンボウだけでは無い、
やはり様々な海洋生物達がその黒曜の輝きを悠然と泳いで居る。
その異様なる姿は正に数十億昔、
古の原初の海に泳ぎうる生命も有った。
そして、
そんな漆黒の其れに写る自分の顔…
其れは酷く無表情で、
冷徹な印象を与えるモノだった。
そんな向こう側の自分が問いかける、
『汝は男を赦すか』
無論否だ、
其れはおれの意思であり俺の存在意義ですら有った。
『ならば復讐するか』
然り、
泥棒猫よ胎より産まれた穢れた子、
蠍よりも嫌われ、
蛇よりも疎まれる、
此の世の全ての悪とすら思えるクズの子供、
汝に来る懺悔の時、
吾の震える界隈にてその身より血を流し、
大地を汚しその罪を償え、
贖罪の時は近い、
穢れから産まれた祈りよ、
吾に安らぎを齎せ。




