植物が来たぜ!
神々の住まう世界ー
そのと在る場所に『原初』の神と最も歳な近い翁神が居た。
「はぁ…『小娘』も『嬢ちゃん』の為によくやっとるがのう…もう少しやり方は無いのかねぇ」
そう言ってその老神はため息を吐く、
しかし、それだけで終わらないのが彼が彼である所以だ。
「まぁ…私は『小娘』の様に甘くは無いさ…孫の様に可愛がった娘だ…私は『嬢ちゃん』を護るなら全てを利用させてもらうよ…」
例えそれが彼女の想いビトだとしても。
☆☆☆
『オリジン』以外でもバイオテクノロジーな水槽でポコポコやってるのは居る。
勿論の事ながらそれは肉体で在ったり、
『ホムンクルス』実験だったりだ。
その中でも今、
最も新しく水槽入りされた観察個体…
あの星の始めての陸上生命体である!
それはやはり植物系であり、
葉緑体?を持っている。
勿論、
別の水槽にはアノマロカリスみたいなのとかが入ってる。
つまり今はかの有名なカンブリア期に突入だ。
…
カンブリア期って植物地上期進出してたっけ?
は、
どうでもよく、
この植物生命体は願い通り足とかは生えていなかった。
うにょうにょ動いたらどうしようかと思ってたから良かった。
そしてやはり、
『第49番染色体』などは持っておらず、
超能力見たいなのはでき無いっぽいです。
…
できなくて良かった、うん
これから地上は多くの植物で埋まるだろう。
あと少しくらい待てばシダ植物みたいなのとかが出てくると思う。
そうすれば星が生まれた時の火山活動だとかでたんと溜まった二酸化炭素をバイバイしてくれるだろう。
そうすればより多くの陸上生命体の動物型がやって来るだろうしな。
最初は虫とかトカゲとかのそんなところかな?
まぁいきなり虎とかライオンとか出られても困るけどさ!
あ、
それより何より…
おれ、
復活しました。
…
うん、
突然すぎるね。
まぁ復活といっても完全では無いな、
どちらかと言ったら質量世界に来れただけ、
って感じだ。
しかもそれだって『ビオロギア』の一室と『マトリックス』を無理矢理空間を捻じ曲げて『非質量空間』から『半質量空間』に成っただけだ。
勘が良いヒトならわかるかもしれ無いがおれはその部屋から出られない。
それはつまり『オリジン』の部屋は別っこなので、
愛しの姪っ子にも会えないと言う事だ。
それはつまり…
退屈を此の世の何より嫌うおれにとって苦痛以外の何者でも無い!
な、
訳で急遽『ゴーレム』に命じることによって美しく模様替えが行われた。
その内装こそは…
うん、
周りに在るのはバイオテクノロジーなボコボコしてる水槽だね。
しかもプカプカ泳いでたりしてるし…
床、壁、天井に至るまで全てが水槽張りで、
普通細胞から無理矢理進化
させた海洋動物がたんと泳いでおる。
マンタとかシャチとかがいっぱいな!
まぁ見て居て飽きる事は無いから退屈はしない。
生命は最初、
星の子宮たる母なる海より産まれた。
生命のゆりかごたる原初の海はアミノ酸などを多く含み、
産まれたばかりの未熟な細胞達をその波で包んだ。
おれは現在その原初の海とおんなじような液体で囲まれた部屋に居るのだ。
幼児体型で、
…
うんなんかね、
あれですよ。
何かしらこれ以上の肉体年齢になると魂が拒否するんです。
故に悲しきかな、
万年三歳時再臨な感じだ。
それと、
身体が重いね!
始めて身体に入った時に質量の宿命…
重量を忘れてたもんだからお陰様で内蔵が潰れるかしらんと思ったよ!
潰れなかったけどな!
で、
今は思いっきり重力になれる為を諦めて、
造ってもらった玉座でふんぞり返ってる。
だって気怠いんだもん。
ちっちゃなお手々にぷにぷにほっぺたを乗っける…
頬杖を常について床やら、
壁やらに泳ぐ海洋生命を見ている…
そんなかんじの毎日だ、
先にも述べたように全く退屈ではない、
ただ、
雰囲気でもわかるとおりに楽しい訳では無い。
何かモノを創造したいが材料がない。
前世では『賢者の石』によって得たほぼ無尽蔵の生命エネルギーによって万能な力では在ったが、
今ではこの通りだな。
それに、
『マトリックス』と『ビオロギア』に縛られるだなんて思ってもいなかった。
ここは『マトリックス』の中であり、
『ビオロギア』なのだ、
理論上出来るとは思って居たが何やらここまでになるとは思わなかった。
肉体を得て、此の世に確固たる存在として生命が欲しいのに、
より朧げに成った気がせんでも無い。
あ、そうだ!
因みにおれにも『第49番染色体』は移植して在る。
今だ慣れてはいないが念動力的なモノは使える。
これで一々動く必要が無くなったからなぁ…
運動不足になりそうだ、
まぁこれが無くても動く気が起きることは無いと思うけどね?
それにしても…
身体は老化が早い、
今まで『マトリックス』で目眩を起こしそうな程思いつく限りの暇つぶしをしてきたが、
それは肉体が無いからできたことでも在った。
今は二、三個の暇つぶしをする頃には身体を交換する必要があると思われる。
そりゃあ三歳以上の身体年齢が認められないものな!
一番最初にいったバイオテクノロジーな水槽でボコボコしてるのはおれの身体のスペアもだったりもする。
まぁそれはそれで良い。
おれの身体なんか別にその気になりゃ『マトリックス』に行きゃいらないのだ。
問題は『オリジン』だ、
あれからまたそれなりのお時間が経過しているが今だに魂と肉体は溶け合っていない。
未だに『生命』へと至っていないのだ。
身体の方は成長して居て現在は胎芽の状態だ。
へその緒がぴょろーんと上の方から伸びて居るので中々にシュールな画だ。
こういう時は本当に魂もどきが便利だ。
おれは『ビオロギア』の中心で『マトリックス』と繋がりながらふんぞり返りつつ、
外の様子が知れるのだ。
ゴーレム達はおれの手となり足に成ってくれる。
現にあの星から生き物をさらって来るのはゴーレムのお仕事だったりする。
でもまぁ…
なんにせよ…
「あぁ…憂鬱だ」
染色体が48なのは人間だけだったーΣ(゜д゜lllかなりやっちまった感が…




