門番さんと選択
帰宅フラグ
マーシュの肩から剣が生えいると言う事は考えられる可能性は外部から襲われただが流石に俺が気づく、詰まり今朝ではなく、昨日……最低でも昨夜だろう。
「魔法…それも呪の類が?」
呪とは魔法の暴走の一種で、
感情が高ぶって居る時などに魔法を使うと起きる魔法属性の五行のどれにも当てはまら無い有る意味で奇跡の業だ、
そして呪が奇跡の業を呼ばれる所以それが最も使用者の理想に近づく形になる事に有る、
詰まりこの現状は『マーシュに肩から剣を生やす、又はそれだけの苦痛を与える』事を強く望んだ物の居る事の表れだろう。
「ドンだけ恨まれてんの?」
うん、取り敢えずこの質問からだな、
体内から剣を生やす苦痛を与えるとか正常な人間が行う事じゃ無いな。
「とにかくその呪を解かないとな、それに出血も多いから早くどうにかし無いと」
先ず呪を解く事にする、
何故ならこの呪が永続的な物だった場合はこの剣を抜いて治癒魔法などを掛けたとしてもまた肉を裂き皮膚を破りながら剣が出て来る…
考えただけでも痛い、
しかしその為には水属性の上級魔法である『浄化』が必要だとお母様が言って居たような気がするが…
「水属性の知り合い何て居無いぞ…」
そう、俺は三歳で旅に出て居るがヒトとは余り接する事が無かった、
と言うか自分を含めても属性を知っていヒト何かたった4人だけだ、
その中で水属性と言えばあのヒトしか居無い…
それに上級魔法と言うのは平民では殆ど使えないと言う、
当然貴族に頼むしかなく貴族は平民を捨て駒に近い扱いをする為却下、
だがマーシュもこんな状態で知り合いなどにに助けを求めるのは不可能だろう。
「ふぅ…やっぱ見捨てられねぇよな」
覚悟を決めよう、
たった二夜されど二夜だ、それに前の人生でも母さんからは借りた恩は返す様に言われて居たしそれを実行して来たしな、
寧ろ返さ無いとこちらが落ち着かない。
「と 決意したは良いんだが問題が山積みだな」
先ずはマーシュをどうやって運ぶか、
マーシュは19歳で身体を鍛えて居て筋肉も有り重いだろう、
対して俺は実年齢9歳で精神年齢をいれて30越では有るが問題がこの『えたーなる三歳ぼでい』だ。
それにここから我が家のダートン家までは馬車で4日の距離だ、
そして一番の問題が…
「どんな顔を向けて敷居を跨げば良いんだ…」
いや⁈
分かってるよ⁈
マーシュじゃ無くて自分の都合を優先して居るッて事は、
だけどやはりあんな事が有った後では帰り辛いのだ、
それに弟や妹が居たらと…
そこで最後の最後に躊躇った俺の脆い覚悟を固める為に俺はマーシュを見る、
今だ顔を脂汗で汚し苦悶の表情を浮かべて居る、
多分俺の事は忘れて居るだろうと思う、
…迷いは失せた、
確かに俺は家族に対し取り返しのつかない事をした、
しかしここで悩んだ末何もせず後悔する方が家族に顔向けができ無い、
確かに俺は責任も取らず勝手に逃げた上に都合の良い時だけ家族に救いを求めるクズかもしれない、
だがここでマーシュを見捨てるの事とは話が違うだろ、
もしかしたらボコボコに殴られるかもしれ無い、
もしかしたら口汚く罵られるかもしれない、
それでも俺は懇願するだろう、
マーシュを…二晩の恩人を助けてと縋るだろう、
だから。
「だから少し眠って居て、マーシュ…」
マーシュを殴り意識を無くした事を確認した俺は能力で背中に翼を創造した。