門番さんとイジメ
ulysses様ありがとうございます。
とても勉強になりました。
サブタイのネタがきれて来た…
朝、と言っても太陽は登って居無い、
日の出の1時間程前だ、
外はまだまだ暗いが後半時も待てば鳥達の鳴き声が聞こえて来るだろう爽やかな朝だ、
寝心地が良く無かったので半減だけどな、
まぁ俺が何時も寝て居るのは土の木の根などの上だから全然ましだが。
「さてとそろそろ起きますか」
俺は昨日寝床にしたマーシュの背中にへばり付いた状態だったのをマーシュを起こさない様にバランスを取りながら降りる、
多分俺が眠って居たのを第三者が見たらさながら親子亀であったろう、
それは兎も角マーシュは着痩せするタイプらしい、
背中からだからよく分かったが肩の筋肉などもしっかりついていた、
脇を通って胸筋を抱いた形で寝て居たの胸板が思ったよりも厚い事も分かった、
でもそれにしては全体の線が細い、
所謂ほそマッチョっと言う奴なのだ、
まぁ訓練を頑張って居るのだろう、
兵士の肉体だと思う、
俺が勝手な感想を思い浮かべながらマーシュの身体から降りようとするとマーシュが「うぅ」などと声を上げながら寝返りを打とうとするので、中途半端に起き上がっていた俺の身体は簡単に落っこちてしまった、
俺はマーシュが起きて居ないか確かめるためその精悍な顔立ちを見た、
幸いそう派手な音もでなかったので起きては居ない様だ、
その代わり気になる所を見つけたが。
「打撲?だが兵士の訓練でこんな所に?それに鎧も皮だからと言ってこんなに直ぐボロボロになる物か?」
そう、
マーシュの普通に訓練して居れば有る筈の無い打撲傷が見つかった、
鎖骨にで有る、
兵士の訓練に置いて重要な事に『相手に怪我をさせない事』
が有る、
怪我をさせた場合で悪ければ首になる事も有ると言う、
更に跡が有るのが鎖骨に有ると言う事だ、
鎖骨はああで折れやすいため兵士と騎士共に訓練中狙っては行けない部位だ、
それに鎧で有る、
この皮鎧は恐らく始めてあった時に着用して居た鎧だろう、
あの時は新品とはいか無いでもかなり大事にされて居ただろう小綺麗さが有った、
だが今は皮のあの独特の光沢どころかささくれ立っている、
それに効き手なのだろう、左手とその手首が赤く腫れて居る、
右手はここまで酷く無いが打撲痕有る、
ここから考えられるのは…
「まさかマーシュ、イジメに有って居るんじゃ?」
もし仮にイジメだとしたら恐らく複数人だろう、
一人でここまで出来るヒトが居るならそいつはよっぽどマーシュに恨みを持って居るかとんでも無い異常者だ、
って言うか、脚⁈
鎧を着ている上半身でこうなのだから、
俺は杞憂で有ってくれと思うと同時に確信して居た、
脚の方が酷いだろうと、
何故ならブーツを含めた脚部全体が鎧に劣らずボロボロに成って居た、
俺はそんな嫌な予感を持ったままマーシュの右脚のブーツを放りズボンを膝まで捲り上げた。
「ッ⁉」
本来で在れば平均的に筋肉が着いた一種の美しさが有っただろうその脚は予想道理…いや予想以上に酷かった、
親指と中指の爪が割れ小指は有りえ無い方向に曲がって居る、すねは殴られ過ぎたせいか紫に変色して居る骨折はして居無いだろうがヒビが入って居る可能性が高い、
暗かったので昨夜は分からなかったがズボンもふくらはぎも鋭利な刃物で斬りつけられたかの様になって居る、
不幸中の幸いか傷そのものはそこまで深くは無いため直ぐ塞がるだろう、
それにしても何でこんなにもなるまでやられたんだ?
マーシュってよっぽど嫌われてんのかな?
それに右脚でこれだ多分左脚も似た様な状態だろう、
俺はゆっくりとズボンとブーツを元の状態に戻した、
ふぅ、
まぁ仕方無いな今の俺に出来る事はいち早く回復出来る為に朝飯を作ってやるぐらいだな。
☆☆☆
俺が昨日のビーフストロガノフを温め直して居る時だった、
「ぐぅ、がぁぁ!」
と、獣もビックリな叫び声が聞こえて来た、
まぁ考えるまでも無くマーシュが目覚めたのだろう、
そちら側に目を向けると、
その端整な顔を歪めながら片膝を立てて左肩を押さえるマーシュの姿が有った。
そしてその問題の左肩は…
「肩から剣が生えてる?」
そう、
マーシュの左肩から皮膚を貫き夥しい血液に塗れた三十cm程の剣が生えて居た、
もちろんの事夥しい血液とはマーシュの血で有る。
「何が有ったよ?」
俺はそんな凄惨な朝の出来事にそう一言呟くのが精一杯だった。
作中に出てくる一様と言う言葉が全て間違ってるとのご指摘を頂きました、
見直したつもりですがもしもまだ有った場合教えてくれると助かります(ーー;)
誤字直しました(^^)
寝むって→眠って
様と→ようと
なが→たが
ご協力感謝します。