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紅き約束  作者: redwolf
第一章 紅い誓い
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プロローグ

 鮮血のようにも、燃えさかる炎のようにも見える、紅い髪。

 頭の上にはピンッと立った狼の耳に、立派な尾を携えた私の事を。

 皆こう呼ぶ。


『レッドウルフ』


 と。

 同種族の人狼達は揶揄のつもりでそう呼んでいるようだが、私はどう言う訳かその名前を気に入っていた。

 名は体を表すと言うが、体が名を表すとは。

 面白いじゃないか。

 私の名前は『レッドウルフ』。

 真紅の毛並みを持つ、誇りはさして高くはないが人狼だ。

 私をレッドウルフと呼ばなかったのは、最愛の父だけだった。

 本当の名前はある。


 この物語でそれが語られる事は、恐らくないだろうけど。

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