第一話 永遠の魔剣士見習い
俺は魔剣士見習いのアセラ。
親に一人前の魔剣士になれるまで家に帰ってくるなと言われてから三年。 最初はイヤイヤだったが今では俺と剣は切っても切り離せないだろう。 剣だけに。
そんなくだらない冗談は置いといて、俺の魔剣士になる夢はもう叶わないかもしれない。
え?なぜかって?
グルルル…
うん。ゴブリンが3匹。
俺はただ師匠に言われて薬草を取りに来ただけなんだけどなぁ…ここは魔物が出ないはずなんだけど…
「あ」
そうだ。剣が無くても魔法なら使えるんじゃないか?
だって「魔」剣士って言うくらいだしさ。
まだ普通の剣しか使わせてもらえてないけどね(笑)
手とか足に魔法を纏わせてやればなんとかなるんじゃないか…!?
師匠の部屋にあった本になんかこう書いてあったよな...
「えーっと...漆黒を纏いし我が腕よ始祖なる神より授かりし深淵なる力で敵を滅ぼせ!!」
グルァァァァァ!
は?
目を擦り、もう一度見てみる
「は?嘘…だろ?」
やった…やったぞ!?
「でも、これ出来るなら剣なんていらないんじゃ?」
「まぁそんな細かいことは気しない方がいいか。とりあえず勝てたからヨシ!って事にしとこうかな。」
そして俺は師匠の家へと戻った。
ガチャッ!
「ししょー!俺、魔法使いになれるかも知れません!!!」
おっといけない、これが俺の師匠!サト・カケさんだ!
特訓の時は厳しいんだけど普段はやさs…
「は?」
ん?
「お前、今なんと言った?」
「いや、そのままの意味ですよ!俺、腕に魔法を纏わせて魔物を倒すことがでk…」
あれ。俺なんかまずいことでも言ったかな?
そして師匠が言った。
「お前、その魔法をどこでしった?」
「師匠の部屋にあった本に書いてありました。」
「やはりか…お前はこの家から出ていけ。」
んーーーー?
「もう一度聞いてもよろしいでしょうか、師匠。」
「お前はもう俺の弟子ではない。剣の腕は最悪だったがよく3年間も厳しい鍛錬に耐えてきた。じゃあとっとと出ていけ!」
バンッ!
家の外に飛ばされる俺。
「俺…どうすればいいんだ…」
称号を獲得しました。
━━━━━━━━━━━━━━━ 『永遠の魔剣士見習い』