28話 眠りの魔王·····うっわ毒ガス死ぬぞこれ!!
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「ルース。これ、どう行きましょう?」
「見た感じ階段も無さそうだな。精霊が何か知っているんじゃないか?」
「あ。そうかとしれません。えーっと上に行く為の方法って何か有りますか?·····なるほど。」
「何かわかったのか?」
「何も無いことがわかりました。」
ズコッと転けそうになるのを堪えて別のことを考える。
「と···なると。力技になりそうだな。」
「力技ですか?」
「あぁ。スキルで無理やり超えたいと思う。」
「でも。この高さ·····できるのでしょうか?」
普通なら行けないな。でもこっちにはスキルの足腰強化に軽業なる物があるので足場さえあれば行けそうではあるよな。
「ヒスイ。水魔法何レベだ?」
「え?4ですけど·····」
「それを氷魔法は?」
「2です·····これがなんかの助けになるんでしょうか?」
「あぁ。確か···Lv4の水魔法にはウォーターウォールという魔法が合ったはずだがどうだ?」
「はい!有ります。」
「そして氷魔法はLv2の状態ではアイスまたはコールドが有る。」
「はい。凄いです。」
「ゲームを作っている方だからな。·····これで出来るとは思うが、その前に。」
「??」
「ヒスイは水魔法と氷魔法、どちらも同じタイミングで使えるか?」
「どうでしょう·····分かりません。」
これに関しては結構難しい。鉛筆を左右両方で書くのと条件は一緒なのに練習もなしにやらせようとしているのでヒスイにとっては凄く大変だ。
「出来そうにないなら無理だと言ってもいいぞ。まだまだ時間はある。次回来た時までに案を出しとけばいいと思うしな。」
「それは嫌です。もし、次きた時誰かに取られているのは辛いです·····頑張ります!!」
「いいのか?きついぞ?」
「はい!それでも出来るのなら頑張りたいです。」
「わかった。やる時は教えてくれ。準備してる。」
「はい!!」
私はヒスイが出来ると信じて待つ。·····
この世界、多重複合魔法というスキルは基本的に無い。ではなぜ、無いのにやらせようとしているかと言うと、精霊魔法という存在が気になった。
精霊魔法単体では特に意味は無い。精霊は基本的自由人で独特な感性を持っているため手助けしてくれるかはその時の気分によるところが大きい。
これからやる人も結論的にはそうな感じになるとは思うが、一つ気になったことができた。それはヒスイの存在が精霊にどのくらい影響を及ぼしているのか知っておきたいと思った。
もしヒスイを信頼し手助けしてくれるのなら意味が変わってくる。一人が水魔法、もう一人が氷魔法ということが出来るのでやれるか事も二つに変わる。
「ルース!!出来ました!!」
「わかった!!」
後ろから大きな声で出来たたことを知らせが来たので飛び乗れる準備をする。
すると目の前には大きな水。水の階段が出来てはいるが·····「パキパキパキパキ!!」·····ん。
「やはりか。」
氷に変わった瞬間急いで登る。しかし脆いらしく私が超えると一瞬にして砂のように消えて行く。
とはいえ、ギリギリ登ることは出来た。
「ヒスイ!!登れたぞ!!」
「ホントですか!!良かったです!!」
「ちょっと見てくる!!」
「はい!!気おつけて下さい!!」
私はそう言って視線を下から紫色に光っている方向に視線を向け辺りを見渡す。
「特に危険なものは無さそうに見えるが。体が少し重いぐらいか?」
剣を一様構えながら少しずつ進む。進む事に鎖の密度が高くなり光も強くなっている。直感も少し警告を出している事からヤバいのがやはりいるのかも知れない。
「ここは·····台座·····か?それにこれは、結界か。」
目の前には台座のような階段くらいの大きさの三段階があり、一段目から結界が貼っている。
「剣で切ってみるか·····はァ!!「キィィンン!!」····っ·やはり切れないか。」
ダメ元でやって見たがやはり切れないものは切れないか。
どうした物かと考えていると·····コロンっと金属が落ちた時になる独特の音が空間内に響き剣を構えて警戒するが無音·····そちらに行くと·····
「これは·····小さい十字の剣か?」
辺りが装飾されて見た目からして綺麗だがここにあるにはおかしいものに見える。これになにかするのかどうか。
とはいえ、これがキーワードになるには違いない。こんな都合よく落ちるとは考えられない。
今ある現状の情報から推測すると答えは一つしか無さそうだ。
「これを結界に何かしらをして消すぐらいしか考えられないんだよな。」
型にハマる台座があれば早いが当然そんなものを置いている場所は何処にも見つからない。
「これを·····直接結界にぶつけて切る·····とかか?」
こんな効果があるんだろうか?と半信半疑ながらもやる事は無いので試す。
結界の近くに立ち当てる·····が反応は無し。押しても引いても反応は無い。と·····なると。
「これで切ってみるか。」
十字の長い方を剣に見立ててブスっと中に入れると、豆腐を切ったかのようにすんなりと入る。
「そうか。これで切るんだな。」
一人が一人入れるぐらいの大きさだけを切って進む。三つあった結界、どれも十字の剣でバッサリ切れる。
そして目の前には鎖。紫色の霧。そして大小様々の魔法陣。どれもここが暗いため良く分かる。
「あれが、ヒスイが言っていた魔王か。」
見た目凄く小さい。顔立ちも幼く愛嬌がある。性格は分からないが見ている分なら十人が十人変な思考をしてしまうぐらいには整っている。将来は美人さんになるだろう事は一目瞭然である。
「そしてそんな中、おっさんが幼き少女を助けると·····」
出来ればもう少し若い青年が助けた方が良いんじゃないだろうか。こんなおっさんに助けられても誰も嬉しくならないような気がするが。
ただ·····だからと言って助けない訳には行かないので警戒しながらも足を止めない。
魔法陣やら鎖のせいで時間が取られて邪魔だったが近くに行くことは出来た。しかし一つ疑問が。
「この霧、毒か?それともまた別のものか?それによって変わりそうだが·····早くすることに越したことはないか。」
そう。この霧が全く分からない。もし毒であるなら早くしなければ私自信が危なくなる。帰れなくなればきっと心配するだろう。
急いで近くまで行く。最後の抵抗か少女の周りにも小さな結界が合ったがそれも突き破り中に入る。
色んなものに巻かれた少女は目覚める気配はない。出来るだけ慎重に鎖やら魔法陣やらを無理やり切り続けると少女が落ちてくるのを抱っこして落とさないようにする。
斬ること自体は少女が離れれば簡単になるので大袈裟に斬り早めに離脱。
結界から抜けだそうとすると結界が閉まっていたので、行きと同じ両々で切って進む。
「それにしても·····軽いな。」
ぬいぐるみを持っているかのような感覚に陥りそうだ。と思いつつ少しづつ少女がいた場所から離れる。
途中小さな部屋がありそこで本屋やら、なんかの器具やら、材料とかお金など全部ストレージに入れてヒスイの場所に戻った。
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