2話 発熱をした少女
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辺りは暗くなりつつあり、海辺ということで風も当然凄く吹き荒れている。
そんな中、私は風の猛威に晒されながらも少しずつ少女を見つけて近くに行く。
少女の近くに行き全体を軽く見ると……。
身体は華奢で色白く寝顔から見た感じ整っていて属に言う美少女…であるな。
ただ、寝ているためか静かで少し身体が赤く呼吸も少し速い。そして少女には悪いが触ると物凄く冷たくアイスを持っているような感覚になる。
私は少女の頭に自分の右手を起き感覚的に測ると何となく分かってきた。
直感とは、あてに出来ないと思っていたが。
「この子。家に行ってないのか?」
自分の家は有るだろうが、親の喧嘩で家出なのか?それにしてもこのままにするのは危ない。
風邪も酷くなれば死に至る。それは親御さんに取ってもいいことでは無い。それに何だかんだ言って親も子のことは心配する。
次に会う時に少女さんが死んでいました。では浮かばれないだろう。
さて、この子を運ぼうかな?と手に掛けようとした時。
「うぅぅぅ。」
か細い声でうわ言のように喋る。
「おい。返事できるか?」
私は少女の顔を見つつ少し大きな声で訴えるように返事をすると··········。少しだけ目が開いたような気がした。
「なんなんだろうな。この子。」
見た感じ外傷は無い。ただの口喧嘩だと思いたいが。
「さて、運ぶか。」
私は少女をお姫様抱っこをして担ぎ私の家に向かう·····後で思ったが、これって一歩間違えれば犯罪だよな?なんか言い訳考えといた方が良いだろか?まぁ。その時にならば言い訳も何もお縄だと思うが。
そんな感じで考えながら特に寄り道もせず家に帰り二階へ、私の家は二階建ての一軒家で一般的な物はある程度揃っている。
その中で一番奥。“ マコト ”と書いてある名札の扉を開け、いつも寝ているベットに寝かせる。
私は一階の冷蔵庫から凍えピタシ☆シートと飲み物、薬を取り、二階に上がって少女の横に置き凍えピタシ☆シートを少女の頭の上に貼る。
貼る時、表情を少し歪ませたが直ぐに戻ったのでまぁ。平気でしょ。多分。
全てが終わり、洗濯を取り込み、お風呂を沸かして入り、料理を作って食べて残りは出来るだけ少女の近くで。一何時起きるか分からないため、看病をするが、特にやることも無いため近くにあったまだ読んでいない本を取り読む事にした。
·····そこから数時間。特に起きることも無く時間だけが過ぎていきとうとう朝になった。
朝からはやることが多い。
まず洗濯。洗濯物を回して干す。次いでに妹達のベットの毛布も洗う。あ。ちゃんと許可は貰ってるぞ。お兄ちゃん見ないで!!みたいな事は起こさん!!
次に料理。自分の物を作るが基本的に一人なので軽めの物で済ます。
次は庭や家の掃除。道路や庭の枯葉やゴミなどを掃除をしたり家のホコリを綺麗にしたりしている。あ。庭の花の水やりもしているぞ。
そして朝のラジオ体操や柔軟体操を軽くして汗をかいた後、お風呂場でシャワーを入り日課は終了。
全てのやることが終わるとここで自分の仕事。そろそろ完成が見込まれているゲーム。
基本的には家の中でパソコンをカチャカチャしながら微調整をしてたりするので会社に行ってーとか。会社の上司がーとか。が無い分気楽でいい。
ただその分、仲間とのコミュニティが無いのでLUNの友達が少ない少ない。
そして仕事作業をやっていると·····。
「あれ?」
という声が聞こえた…。
私は急に起きた少女に驚きはしたが、それよりも少女が安全に起きた事に安心して少女の寝ているベットに体を向ける。
「起きたか?」
私の声に向こうが驚きこちらに目線を向ける。
「あ···あの。ここは···どこですか?」
子犬のように怯えながらも頑張って聞いているところを見て微笑ましくなる。
「私の家だ。熱を出して倒れていたから助けた。お腹すいてたりするか?」
「え?·····えっと。その。はっはい!」
「そうか。ちょっとそこで待っていてくれ。作ってくる。」
私はそう言って部屋から出てキッチンで食べやすいお粥を簡単に作る。
お盆を持って自分の部屋に戻り、ドアを鳴らして入る。中では少女が緊張をしているのか身体を左右に動かしてムズムズしていた。
「緊張はするかも知れないが、一回深呼吸をしてみてください。」
私はそう言って近くの机にお盆を置き、少女の様子を見る。
少女は私の言葉に素直に聞いてくれて深い呼吸をすると少しだけ緊張が解けたように思う。
「まずはお腹が空いてるだろ。これを食べて薬を飲んでゆっくり休むこと。良いね?」
「は···はい。」
少女は少し驚きながらも言うことを聞いてくれて食べてくれる。
「お···美味しいです。」
「それは良かった。作った甲斐が有る。」
その後は黙々と食べてくれて完食。デザートも食べるか?と聞くと食べるらしく、ペロリと食べてくれた。
「さぁ。薬だ。苦いかも知れないが我慢してくれ。」
「んっ。」
少し顔を歪めながらもちゃんと飲んでくれた。
「もう今日は寝なさい。明日事情を聞くから。」
「はい。」
私の言葉に納得が出来たのか素直に寝てくれて一安心。
「あの。」
寝ながらこちらを向いて尋ねてくる。その姿は一見子供ながらも無防備に向けてくる好意はなんか来るものがある。
「どうした?」
「·····一緒に···居てくれませんか?」
その言葉には素直に答えてしまった……。我ながら恥ずかしい。
しかし。何が少女に傷を付けたのか。
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