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13話 新崎慎と儚い少女と事件


閑話ストーリーの2話目。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


そのニュースに私にとっては衝撃的だった。


『今朝、〇〇日〇〇時〇〇分の〇〇号線の道でトラックとの交通事故により現在有名人となっている冬霧沙雪華さんが発見されました。』


『冬霧沙雪華さんの車は〇〇会場への移動時〇〇号線の道を左に曲がろうとした時、赤信号の大型トラックとぶつかり後ほど死亡が確認されました。』


『ファンからの言葉が··········』


私はブチッとテレビ電源を消した。


『何故。俺に電話してくれないんだ。』


なんにも知らなかった。知らな過ぎた。


彼女はこの3年間目に見える様に活躍してきた。ファンも今となっては数えるのが面倒なくらい。


数年前···············。


私と彼女が別れて少し時が過ぎた辺りから段々彼女活躍が認知される様になった。


友達贔屓ももしかしたらあるかも知れないが、俺は自慢したかったし、実際彼女は凄かった。


初めはアイドルで始まったが、歌手に声優にバラエティーにニュースキャスターどれを取っても真剣に頑張っていた。


それは全国にいる人達が感銘を受けてファンになる人も増えた。


ライブでは五百万人の入る大きなドームでは満席。熱気が凄かったのを覚えている。あ。俺の事を見つけてくれたので応援したら笑顔で微笑んでくれて嬉しかった。


彼女が出るライブはある程度全て出たし普通に1(いち)ファンとして握手会にも行ったことがある。


グッズ系も買っていたのでもしかしたら彼女に誘われていなかったとしても1ファンとして行っていたような気がする。


だから俺は頑張れた。


ある日。メールのやり取りで久しぶりに電話をする事になった。ある程度落ち着いて来たらしい。それでも私から見れば忙しく見えるくらいだが。


『··········まこと?』


電話の向こうから光り輝くステージで踊っていた少女の声が聞こえる。


『あぁ。久しぶりだな。元気か?』


『元気じゃなかったらこんなのは続けられないよ。バカ。』


私の返答に優しく返してくれる。きっとファンから見れば嫉妬の嵐だと知っているので喜びを一人噛み締める。


『どうだ?仕事は。へーこら、へーこら言ってるのが目の前に見えて来るようだが。』


『からかってる?確かに大変だけどさ。でも。夢を叶えられるのは楽しいよ?』


『そりゃーどーも。元気でやっているようでこちらも気を遣わなくて良さそうだ。』


『まことは元々気を遣うなんてしないでしょ。私はそっちの方が普通に喋るよりびっくりするんだけど。』


『なんだ?皮肉を言いたいのか?アイドルになってまでそんなことでチクチク言うな。器が小さいなー』


『なんで!?そういう事を言うから私は怒るんだよ!!』


『··········そ···そうか。き気おつける。』


『えっ?本当に自覚無し?』


『そんなことは無いぞ?それよりもどうしたんだ?こんな時間にかけて?』


『ム。逸らされてる。ハーー一緒に遊びに行かない?』


『遊びに?』


『うん。ダメ?』


『ダメじゃないが。平気なのか?盗撮魔とか居るだろ。』


この子はどうやら私と遊びたいらしい。見つかったら人生設計が狂うというのになんて強い子なんや。ワイは出来んぞー怖くて。


『大丈夫。ちゃんと隠せる。』


『それならいいが。』


そんな感じでフラフラと世間話をしながらだべっていると··········


『·····もう。深夜の1時だな。』


『え?もう。そんな時間?あ。ホントだ。』


『さて。今回はここでお開きするか。』


『うーん。もう少し喋り足りないけど。そうだね。またお暇を見つけたら電話するね?』


『あぁ。夜なら平気だぞ。朝や昼は難しいが。』


『そんな迷惑を掛けることはしないけど·····私も基本その時間帯は出来なそうなんだよねー』


『ん。まぁ。人それぞれに使い方はあるさ。じゃ。また明日な?』


『うん。また明日まこと。』


『さゆか。』


『ん?』


『アイドル。頑張れ。』


『··········ありがとう。嬉しい。』


この頃の私達は秘密のやり取りを週2回ぐらいのペースでやっていたりする。


基本的には向こうから電話を掛けられることが多いが、時たまこっちから電話をする事も無くはない。



ある日。テレビをつけると·····


『次のアイドルの話は··········』


『あの新規新鋭!!目覚しい速さでファンの心もゲット。その歌唱力は相手の心に響き感動させると言われる名曲の数々。さぁ。ここに現れる!!アイドル 冬霧沙雪華さんです。!!』


テレビを開くとたまたまバラエティー番組の放送をしていて気になって付けていた。


紹介用の階段から降りみんなのいる場所へ


司会の人がいてカメラを回っている中でも取り乱さない根性は私から見れば凄いと思う。私じゃ出来ん。


話自体はアイドルになってどんなことが辛かったとか。好きな食べ物やストレスの発散場所。などなど


そしてある質問··········


『さて。お次の話は最近で1番嬉しかったことは何でしょうか?』


『最近嬉しかったこと·····そうですね。久しぶりにお仲間達とあって楽しく出来た事でしょうか?。』


彼女の言葉は微妙に濁される。それはそうだ。男子なんかと一体一で話していましたとは言えないわ。私も。


『どんなことを話していたのか少し聞いても?』


『そーですね。では1つ。前に初めて行ったある遊園地が面白くて一緒にいましたね。』


ぬ。確か。その時は二人が別々の道に行って半月ぐらいに沙雪華の方から誘われたっけな。


あの時はびっくりした。急に『行こう。遊園地に!』と言うもんだから驚いて反射的に『無理』って答えたら電話口から泣きそうな声が聞こえたっけ?


まぁ。結局言ったわけなんだが。面白かったな。


『··········ということがありまして。ふふ。』


『なるほど。その人とは絆が深そうですね。』


『えぇ向こうはどう思っているのかは分かりませんが私はそう思っています。』


やっべ。大事な部分聞くの忘れた。やっちまったな。それからは有名人のウンチャラカンチャラがあってバラエティーは終了した。


『今日は来て頂いた冬霧さんありがとうございました。』


『いえいえ。こちらこそ。』


『さて。そろそろお時間が近くなりました。この放送は··········』


という番組の放送の過去回の視聴アプリ系などが流れて終わったためテレビの電気を消す。


頑張ってるな。沙雪華。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



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