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灰色の少女


初めてなので宜しくお願いしますm(_ _)m。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


海岸に佇み(たたず)そっと上を見上げ、夜の景色と翡翠色に輝く波の声。


そして·····灰色の少女……。


「·····あの子。今日もあそこに立ってるな。」


·····そう。あの子はここ一週間、私の知っている限りではずっとあそこにいる。


ここからでは、顔色の表情は見えない。


雰囲気はとても神秘的的で女神様と言われても頷いてしまうほど圧倒される。


そして一週間の間にわかったことだが、この辺に住んでいる人達はどうやらあの少女のことがどうやら見えていないらしい。


なぜそんな確信があったのかと言うと簡単な事だ。


そもそも、少女の存在自体が無いかのように振舞っていて、前にスーパーの店員さんに話していた時少女を見かけよく見て見たのだが……。


店員さんに少女が声を掛け、そちらに注目をすると一般の人達も気づき、話しかけるが少し注意をそせらせば、また見えない様子になり、左右を見ていたのでその瞬間、そういう子なのだと影が物凄い薄いのかもしれないと思ったが現状なんだが……。


それはそれで、俺が見えている事に疑問は持つがもうそういう事なのだと勝手に納得しているが自分自身ながらよくわからない能力を持ったものだ。


俺自身は幽霊系は見えないので基本信じない方に入るのだが、もしかしたら本当に幽霊という存在に近い存在は居るのかも知れないな。


とはいえ·····だ。


だからと言って何かが変わる訳は無いし。こちらからも変える気はサラサラない。


確かに、少女には興味がある。何故そんなにも影が薄いという、存在をしていないかのような振る舞いをしているのか。


疑問は出れば出るほど大きくなるが、私は行動を起こさない。何故か?と聞かれたらこう答えると思う。




··········だって、怖いから。



初めてやることは怖い。もし、失敗をして今まで積み上げて居たものが崩れる時の絶望感は何よりも辛く、悲しく、苦しい。


そんなものは味わいたくは無い。自分のテリトリー以外の物を受け入れて失敗するのが怖い。


出来ぞ来ない、ひよっこ、向上心のない無能。と言われようとも俺は動くことは無いだろう。


俺は諦めということを知ってしまった。


諦めて、ぬるま湯に使ってある程度で生きて、終わる。きっとそれが私の人生。


そしてこれからも続くであろう、残り人生。


ちょっと余談だが、私の名前は新崎慎。


趣味はゲームで歳は22歳。職業はゲーミングプログラマー。


親は父は交通事故で他界。母は海外に転勤、まぁ。あと数ヶ月で帰っては来るが。


妹が二人いるのだが、母と一緒に海外に行っていて勉強をしている。良くある妹に嫌われているーーという事は無く。反対に海外勉強のために俺が送り出した。


妹達は現在、夏休み進行形な為、きっと色んな刺激になって楽しいだろう。まぁ。友達と会えなくなるのがネックではあるが。


とはいえ。行かないよりは行って後悔をした方が今後の為にもなる。妹達には頑張って欲しい。兄として。


まぁ。そんな余談だが、今の俺はあるゲーム。VRの最新型の発表に向けて再調整を頑張っている所なんだが、これが何とも難しい。


程々と言って起きながらどうも熱中してしまい夜遅くなる事も、しばしば。そんな遅くなった日は海岸の月を見ているのだが、ここのところ少女をよく見る。


見ているだけなので、なんてことの無い日常の一ページと貸している訳だが。


そして今回もゲームの調整に時間がかかる。


俺の仕事場は家なので基本的には気分転換に近い。夏の外は夜であっても意外とじめじめするので水分補給は中々重要。


海岸までは歩いて15分程度。


その間にコンビニで飲み物を2つぐらい買い、お摘みを少々。


海岸に着くと、いつも通りの綺麗な風景。変わらない場所。ただ。今回は少しだけ雰囲気が違った。



··········廃墟の上に少女が居なくなった。



俺は少し疑問に思いつつも、いつもの場所でペットボトルの蓋を開き様子を伺うが人が居るような感じがしない。


ここから廃墟の上までは5分と掛からず行けば分かる事だが、少し不安が過ぎる。


「いるかも、分からない所に行ってもな。」


言葉では否定的だが身体は少女が元いた場所まで足が動く。


もし、居なかったとしてもおかしくは無い。何日もいる方がおかしかったりする。


俺は少しづつ。少しづつ進んでいき廃墟の外階段を一段ずつ登ると階段自体の「ギィィー!!」と錆び付き壊れそうな音や「フゥゥッッ!!」と風邪をを斬る音が上がるにつれて高くなる。


波の風もあり意外と強く最後の方は手すりを持って上がりきると……。


「なるほどな。これは綺麗だ。」


文字にするなら月に当たった波に灯台の淡い光が幻想的な空間に仕上げている。もしここがホテルか何かで潰れてなければ儲かるだろうに。勿体無い。


ただ、今回は風景を見る為じゃない。少女の安否を確認する為。辺りを見回すと·····いた。


一人端っこで体育座りをしながら横に倒れていた。


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