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【Chapter/23 死を重ねて】その2

「敵、グリムゾン級十五隻とも健在! 突破できません!」

「焦るな、サユリ。後方のレウス級五隻に伝えろ!」

「四隻です。一隻沈みました」

「そうか……これよりヴァルキリー級の主砲により道を開く! 中央突破して本隊と合流する! いいな!」


 現在、ダブリス級とヴァルキリー級とレウス級四隻は地球圏を攻撃中のグリムゾン級の船隊と交戦中だ。ここを抜ければ、目の前の本隊と合流できる。しかし、それを阻むかのようにグリムゾン級の船隊が壁になっていた。


「エミル、『テンペスト』発射用意!」

「イえっサー! ヴァルキリー級の全エネルギーをテンペストに集中。エネルギー充填まであと、5、4、3、2、1、発射するよー」


 テンペストとはヴァルキリー級の主砲だ。その威力は諸国連合のどの戦艦にも引けを取らないほど強い。しかし、その発射後には過度の砲身の発熱により、早急な冷却を必要とする。それを諸国連合で初めて可能にしたのがヴァルキリー級だ。

 ヴァルキリー級のテンペストが火を噴く。勢いよく放たれたその光の塊は前方のグリムゾン級五隻を光に変える。そして、開いた道にダブリス級とレウス級四隻がフルスロットルで通っていく。


「冷却急いで! ダブリス級に追いつけないわよ!」

「分かりました! 冷却開始!」


 開いた道の先には本隊が見えた。レウス級百八十七隻という大船隊だ。しかし、押されていると見える。原因はアグラヴァイだ。アテナは現段階において戦場で一番強い兵器とされているからだ。


「くそっ! 弾幕を張れ! 敵を一切寄せ付けるな!」


 ダブリス級は近ずいてくるグリムゾン級二十隻を弾幕を張ることで威嚇する。しかし、この状況下、それは無意味だった。ダブリス級に容赦なく、敵のミサイル群が襲いかかってくる。被弾して揺れる艦橋。


「持ちこたえろ! 持ちこたえるんだ!」




「先輩!」

「ああ、ダブリス級だ。急ぐぞ!」


 ようやくダブリス級のいる地球圏に到着したオリンスト。目の前には数百隻の戦艦が撃ち合いを続けている戦場が見える。


「後方よりミサイル多数!」

「避けてやる!」

「無茶です! 数が多すぎます!」

「やってやる!」


 オリンストはミサイルの隙間を掻い潜りミサイルが放たれてきた方向の敵艦隊に向けて胸部の主砲を構える。コックピットの中のショウの瞳にロックオンされた四隻の戦艦が映った。皆、エンジン部を狙っている。


「くらぇぇぇぇ!」


 オリンストの胸部から放たれた無数の青いレーザーは敵戦艦のエンジン部を貫き航行不能にさせる。しかし、そのうちの二隻はエンジン部に引火した炎が全体に広がり沈んでいった。


「ダブリス級は?」

「六時の方向……敵に囲まれています!」

「グラディウス・アロー!」


 オリンストはダブリス級を狙っている二十隻のグリムゾン級に向かってグラディウスアローで次々と敵の船体を貫く。中には航行不能になった戦艦もあれば沈んでいった戦艦もある。散った命、残った命。それは完全に分かれた。それが戦場だ。


 生きるものは生き、死すべきものは静かに眠る。


「あと何隻残っている?」

「完全に動けるのはあと、十二隻です!」

「この数なら!」


 ダブリス級の前方に現れたオリンストは残りの十二隻をまとめてロックオンさせる。ロックオンするという行為には搭乗者へのストレスが大きい。頭の中に無数の情報が流れ込んでくるのだから当たり前だ。ショウも例外ではない。ショウの額には大量の汗が流れては落ちを繰り返していた。


「あたれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」


 そのストレスを一気に吐き出すかのように大きな叫びとともにオリンストの胸部からホーミングレーザーが放たれた。ホーミングレーザーは全てのグリムゾン級の船体を貫き、沈ませる。


「はぁはぁはぁ……」

「ショウ先輩!」

「なんだ!」

「クリーナーが投下されます!」


 オリンストの目の前を覆いつくすほどのクリーナーが今、投下された。それは悪魔の兵器だ。それが大量に地球に落ちれば……地球は死の星に返る。


「落とさせない! 一発たりとも!」

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