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肉感中年ジャンプ

俺の名前はカズキ、ミートキングダム第一王子にして英雄「メタボリック」の称号を賜りし勇者だ。


心筋梗塞で命を落とした俺は、友達が居なさそうで滑舌の悪い自称女神にダイエットをするよう強制され異世界「地球」の日本と言う国に飛ばされてしまう。


そんなある日、自称女神の改造手術により異世界ナビゲート妖精のファム・チャウが身勝手の極意に覚醒。

俺と女神に対する恨み辛みが溜まりに溜まっていたファムは世界を滅ぼす決意をする。

それに対して女神はミートキングダム時代の魔力を俺に戻して対抗しようと【アホ踊りの儀式】を試みたが…


「まあ、力はまあまあ戻ったな。」


「まあまあ?」


「全盛期の三割位だな。」


「え!?何で!?」


「ふふふ、残念でしたねマスター。不完全な魔力ではワタシには勝てませんよ。まあ完璧に戻ったとしても神の力を手に入れたワタシには勝てるはずが有りませんがね。」


「いや。そうでも無いさ。」


「え?」


「さて。いっちょ世界でも救ってくるかね。」



【肉の国の王子が転生したら現代日本でダイエットさせられました。】


{最終話 肉感中年ジャンプ}


「世界を救う?タダのメタボが厨二全開ですか?恥ずかしいですね。」


「うるさいな!」


「もうイイです。もう飽きました。滅びて下さい。」


そう言うとファムは無情にも死神のカマたるその右腕を振り下ろす。


すると虚空から巨大な隕石が現れ俺…を含めた日本全土に降り注いだ。


「あーやばい!終わった!終わりました!ワタシ逃げまーす!逃げるは恥だが役に立つ!!逃げ恥サイコー!!」


「おいっ!マジでお前女神失格だな!?大丈夫だから逃げんな!」


「何言ってるんですが!命あってのものだねですよ!早くしないと隕石が!」


「隕石が?」


「落ちて…あれ?」


女神が空を見上げると隕石どころか雲一つない青空が広がっていた。


「え!?なんで!?」


「防御吸収魔法【ゼラチンカタメール】を使ったのさ。隕石はホレこのとおり。」


そう言うと俺は女神に掌の上の1センチほどのゼラチンを見せる。


「うわ、何ですかこれ?中にさっきの隕石の力を感じますが?」


「隕石はこの中に吸収しちゃったよ。んじゃあ頂きます。」


俺は掌のゼラチンの塊を口に放り込んだ。


「うん、まあまあの力だな。魔力が1%位回復したぞ。ご馳走様。」


「な?バカな!?なんでこんな肝機能不全の脂肪肝が!?」


「焦ってる時でも悪口忘れないのはさすがだな。」


「マスターごときがワタシの力を防げるわけが無いのです!喰らいなさい!10倍ファムハメ波!!」


「だから無駄だって。来い!聖剣フォアグラ!」


俺の呼びかけに応え、異空間から愛刀が現れ右手にスルリと収まる。


「トリプルパウチスラッシュ〜。」


バシューーーッ!


聖剣フォアグラから光が放たれファムの光線を四散させる。


「そんな…!?」


「アホみたいな仕事させられて怒る気持ちも解るけどな。世界中を巻き込むのはダメだぜファムさん。世の中には旨い食べ物が溢れてるんだ。それごと全部消しちまうのは違うだろ?」


「だから!その食べ物を食べに行く暇も無いブラックな仕事だから!ワタシは!!」


「今度一緒に飯でも行こうぜ?」


「…マ、マスターの顔なんか見ていたら…気持ち悪くて食欲が失せます。」


「ったく。最後の最後までお前は。…じゃあな。正気に戻れたらまあ会おうぜ。」


そう言うと俺は31%戻った全ての魔力を左手に込めた。


「回帰魔法!オーダーストップ!」


「っ!!」


ファムを眩い光が包み込む。


フシャアアアアアアアアアアア!


光は果てしなく広がり、やがて淡い残光となり、ついには跡形も無く消えた。


消えた光の中から気を失って倒れている異世界ナビゲート妖精の姿が現れる。


「ふうぃ。いっちょ上がり。」


少し時間はかかるがファムは神の力と怨念を全て消し去り元に戻るだろう。


「さて、戻してもらった魔力も底をついちゃったし、また明日からダイエット生活に逆戻りだな。」


「カズキ、よくぞ世界を救ってくれました。地球の人々に代わり感謝します。」


「まあ世界なんてミートキングダムでは何度も救ってるしな。大した事無いよ。てかなんだよ急に女神っぽい雰囲気だして気持ち悪い。」


「気持ち悪いは酷くないですか!?…コホン。…えっと…ですね。実は貴方にどうしても伝えなければならないことが有りまして…。」


「…え?なにその空気?…ま、まさか!?愛の告白!?」


「違います!天地がひっくり返っても有りません!調子に乗るなこのクソ豚が!」


「うわぁ、酷さここに極まる。」


「じゃなくてですね!…さっき気が付いたのですが…今日でした。」


「え?今日?何が?」


「イヤよ」


「イヤよ?…え?」


「184日…イヤよって覚えてね。…の日です。」


「え…?」


「心筋梗塞でまた死ぬ日、さっき計算したら今日でした。」


「えーー!?」


「お疲れ様でした!」


「ちょ!?うっそ!?…あ、そう言えばなんか息苦しい!、、、胸が苦しい…息がっ!息ができない!!心臓が…うぐっ」


こうして、心筋梗塞で命を落とし友達が居なさそうで滑舌の悪い自称女神にダイエットをするよう強制され異世界「地球」の日本と言う国に飛ばされてた俺は、184日後に再び命を落としたのだった。




















…キ











…ズキ












…カズキ!












起きなさい!











「起きなさいカズキ!私の名前はムネモシュネエウプロシュネテルプシュコラー。記憶と喜びと舞踊の女神です。」


「…え?…え!?」


「肉の化身カズキよ、あなたは死んだのです。しかし優しい私は貴方に再びチャンスを与えましょう。今度こそメタボリックにならず、平均体重で過ごし、健康について考えを改めるのです。」


「え?ちょ!?嘘だろ!!また!?」


「さあ今こそ転生の時です!貴方の新たなる人生に野菜の多きことを!!」


「………最後にもう一度…名前、教えてくれ!!」


「ムネモシュネエウプロシュネテルプシュコラーです。」


未完!!続く??→

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