ゼイ肉マン〜僕の考えた最強の超人募集〜
俺の名前はカズキ、ミートキングダム第一王子にして英雄「メタボリック」の称号を賜りし勇者だ。
ある日心筋梗塞で命を落とした俺は、友達が居なさそうで滑舌の悪い自称女神にダイエットをするよう強制され異世界「地球」の日本と言う国に飛ばされてしまう。
異世界ナビゲートシステム【ファム=チャウ】の暴走により全治1ヶ月の重傷を負い入院していた俺は
、低カロリーな病院食を食い続けた影響でなんと10キロも痩せてしまった。
そんな俺の目の前に空間を歪ませて現れたのは…
この話の作者が出演しているラジオのリスナーさん達がメールで送ってくれたコイツらだった(オイ…)
「と、言うわけで読者投稿ならぬリスナー投稿で選出されたキャラクター達を紹介します。」
「ちょっと待って下さい!」
役に立たない女神が文句を言ってくる。
「一体全体急にどうしたのですか?何を言ってるのです?リスナーって何ですか?てゆうかそもそも誰に向かって喋っているのですか??」
「いや、読者に向かってだけど?」
「は??読者…??」
思考回路の融通の効かないヤツだなぁ
「皆さまご応募ありがとうございました。厳選な審査の上で下記のキャラクター達に決まりました。お楽しみ下さい♫」
「いやいや!え!?何?急にファムまで!?」
異世界ナビゲートシステムさんの方が創造主より融通が効くし頭柔らかいなぁ。
「え!?正直怖いんだけど!?何これ!?何が起こってるの!?女神ワカラナインダケド!?!?」
あーもう面倒くさいからコイツは放っておく。
話を進めよう。
「それでは第1回、「肉の国の王子が転生したら現代日本でダイエットさせられました。」に出して欲しいキャラクター募集、結果発表です。先ずはエントリーNo.1番!」
ファムコールすると待ちわびていたかのように、改めて目の前の空間が歪み始める。
…さっき一回歪まなかったっけ?
出直したの??
…まあいいか。
「伝説の光の精霊神・ミズノバーン様じゃ!」
「…ん?誰ですかこのちんまい子供は?」
「あー。こいつは前にリスナーさんが送って来たラジオドラマに登場してた自称光の精霊神なんだけどな。」
「自称じゃ無いわ!本物の精霊神じゃ!」
「いやいやいや、こいつ某シューティングゲームのキャラのオマージュキャラでな、某企業に怒られそうだからこいつの出て来た話自体が夢落ちで無かった事になったって言うある意味伝説の存在なんですわ。」
「何なんですかその危なっかしい設定は!?なんでこんな危なっかしい奴をリスナーは再び投げ込んで来るんですか!?」
「…さあな?なんでだろうな?…と、言うわけで今回も無かった事にする。」
「は??」
ミズノバーンが自分の状況を今ひとつ理解していないようなので、俺は解りやすい一言を発した。
「帰れ!早く帰れ!版権ひっかかる。」
「ぐぬぬ、呼ばれたから来たのに酷い。」
「うるさいとっとと帰れ!」
「おのれー!今にみておれよ!いづれ天罰をくらわ…」
バシューーーン!!
なんか喋っていたが煩かったので空間の歪みを閉ざしてやった。
ちなみにだが、今回に限りなにやら俺の意思で空間の開け閉めができるらしい。
ご都合主義な企画だなぁ。
やれやれ。
「さて、気を取り直して…エントリーNo.2番!!」
閉ざされた空間が再び歪み始める。
そして現れたのは…
「世紀末モヒ太郎です!」
「フシューフシュー、腹の肉切らせ…」
「帰れ!!」
バシューーーン!
「ギャアアア!!」
有無を言わさず歪みを閉じてご帰宅頂いた。
「ちょ!?何してるんですか!?仮にもモヒ太郎は大天使なのよ!?それをキャッチandリリース感覚で呼んだり追い返したりするなんて!!」
「五月蝿い!アイツが出てくると場が荒れるんだよ!話が進まなくなる!それにもうアイツに関しては皆お腹いっぱいなんだよ!!」
「酷すぎるわ!」
「まあまあ女神様、サクサク進めないと捌き切れないので次にいきましょう!」
「ファム!?貴方までそんな…」
「続きましてエントリーNo.3番!」
何故か元気はつらつでコールしたファムの呼び声にこたえ、三度歪んだ空間から現れたのは…
「星の娘、エー◯リエ◯ースちゃんです!」
「アーーーーッ。」
「は!?何じゃこりゃ!?」
「良く解らないのですが某ゲームの真のヒロインらしいですよ?」
「アーーーーッ。」
「え!?ヒロイン!?ラスボスじゃ無くて!?」
「雪の様に白い身体、美しくも禍々しい異形の翼、大きくつぶらな瞳、ぬらりと滑らかな触手がチャームポイントらしいです!」
「化け物じゃねーか!!」
「いやいや、公式画集で4ページもの紙面が彼女の特集で割かれているのでおそらく本当に真のヒロインだと思われます!」
「ウソつけ!」
「ウィキペディアに書いてあったので間違い有りません!」
「マジか…。地球人の感性どうなってんだ…?ま、まあ暴れ出しそうだし、そもそもコイツも版権で怒られそうだから…帰れっ!!」
「アーーーーッ。」
バシューーーン!!
「アーー…」
もう力一杯の強制送還である。
そろそろマジでヤバイから。
「てかまともなヤツ1人もいねーじゃねーか!!どうなってんだ!!リスナーさんはこのラノベをどこに持って行こうとしてるんだ!?」
「まあまあ、こんな駄作にアイディア放り投げてくれてるだけでもありがたいじゃないですか。」
「駄作って言うな!…あと放り投げてるって言った?」
「あ、コレなんて良いんじゃないですか?何かマトモそうだし。」
「うん?えっとどれどれ?…なる程、確かに今までの奴らに比べればだいぶマシ…と言うか問題が生じないで済みそうだな。」
「では決定します。第1回、【肉の国の王子が異世界転生したら現代日本でダイエットさせられました。】に出演するキャラクターは…ラジオネームHさん(仮)が投稿してくれた【豆腐料理人】です。」
「うーむ。」
「どうしたんですかマスター?」
「いや、まとも過ぎてちゃんと面白くなるのが不安になってな。」
「そこは作者が上手く料理して書く所ですよ?料理人だけに。」
「誰が上手いこと言えと!?もういいわ!」
「「ありがとうございました〜」」
と、言うわけで次回、謎の「豆腐料理人」が登場予定です。
お楽しみに〜
続く→