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いざ冒険へ!
「ごめん、遅れた。」
佐藤君と氷川が少しづつ間を置いて来た。
「全員来たから、悪魔の洞窟に入ろうか。」
天音の一言で洞窟に入る。
「ここが悪魔の洞窟かー。ジメジメしてて、気味が悪いな。」
薄暗い悪魔の洞窟は、湿度が高くて居づらい。
「おっ、もう行き止まりか。案外長くはないんだな。」
しばらく歩いたところで行き止まりになった。
「よく来た、4人の冒険者よ。」
持ってきたスケッチブックで、悪魔の洞窟をスケッチしようとしたら声が聞こえた。
(外の声かな。ずいぶんにぎやかだな。)
「お前だ、お前!スケッチブックを開いているお前、面太郎だ!」
いきなり僕の名前が聞こえた。
「面ちゃん、この声、テレパシーで聞こえているかもよ!」
焦って放つ天音の声で思った。確かに、入り口からここまでは遠いし、洞窟内に声が響いていない。
「僕たちになにか用ですか?」
そう答えると、一気に目の前が光り輝いた。