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全ての始まり⑤
「新入生のみなさん、御入学おめでとうございます。」
来賓の方々や、校長先生などのお祝いの言葉とか、聞かなくてはいけないことが結構続く。
(まだ終わらないのかな。早く本を読みたい……。)
僕は即行、脳内図書館から本を取り出した。何百回も読んだたくさんの本の内容は一文一句間違えずに覚えている。
本を読み出してから何分たっただろう。途中、楽譜を取り出したりしながら入学式は終わった。
「面ちゃん、今日、久しぶりに遊ばない?静ちゃんと一緒に。昔よくやった、冒険とかどうだろう。」
「問題ない。――――「冒険?俺も行く!」――――佐藤君!?」
僕らの話を聞きつけたのか、佐藤君が駆けつけてきた。
「俺も行くって言ってんだ!問題あるか!?」
まぁ、にぎやかの方がいいしな。
「問題ないっ、行くか!」
「よっしゃぁー!」