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全ての始まり②
知らない、佐藤君といったか。佐藤君が走って来たのは分かる。なぜ、来たんだろう……。
「はじめまして!俺、佐藤勝太っていうんだ!よろしくな!」
おっと、なぞに思った時間がもったいなかった。彼はクラスの人全員に自己紹介をしているのか。
「新入生のみなさーん、席についてください。」
少し若い先生が前の黒板に来た。どうやら、担任ではなさそうだ。
「これから、出欠を取ります。呼ばれた人は返事をしてください。」
僕の名簿番号は早いほうのはずだけど、人数が多くなったからか結構遅い。
「小川面太郎君。」
「は、はい。」
やっと呼ばれたと思ったら、うまく返事ができなかった。
そのままホームルームを終わらせたかと思えば、また誰かに話しかけられた。