静の覚醒
「君は、一見、静かそうに見えるけどここで働けるかい?」
氷川が今までしてこなかった、苦手な分野だ……。大丈夫かな。
「……はい。私は、見ての通りしゃべるのが苦手です。でも、苦手なことをここに持ち込みません。」
氷川って、こんなにしゃべられるんだ。初めて知った。
「わかった。次、君。」
これで氷川が終わった。次は勝だ。
「君は、自覚せずに突発的に動くことがあるよね。ここでそういうことされては困るんだけど、大丈夫かい?」
確かに、入学式でそういう行動していた。
「大丈夫です。もしそういうことをしていたら叱ってください。」
「わかった。次、君。」
天音の番になった。あれ、僕は最後なのかな。
「君は、問題ないくらいの恥ずかしがり屋だよね?たまに1人で行動できないこともあるよね。そこは、シフトでみんなバラバラになっても大丈夫?」
「はい、大丈夫です。」
天音、昔からだもんな。
「わかった。最後に、君。」
そして僕。
「君は、多少のこだわりがあるよね。ここで妥協できる?」
なんだ、そんなことか。
「はい、大丈夫です。」
「わかった。君たち、バイトに入ってもらうから。今指摘したところがあったら、注意するから、驚かないでくれ。」
なんで僕たちのことが読めたのだろう
「なんで俺たちのことがわかったんですか!」
「『探偵』という能力を持っているんだ。さあ、君たち。よろしくな。」
僕たちは無事合格した。