1話 プロローグ①
処女作品!!
のんびりやります
「今日も店開くか。」
日が昇り、大きな欠伸をしながら店のシャッターを開けた青年が自身の頬を叩き、気合を入れた。
店を開き、1時間ほどが経ち、人生初のお客さん達(武装したごつい人達)が来た。
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僕の名前は三上冬真。いきなりだけど、僕の今までの事や現状を紹介しようと思う。
ここはウェルトという名の異世界らしい。
僕、いや僕達は日本の学校で授業を受けていたところ、学校全体ごと異世界に転移したらしい。転移した先はこの世界でもかなり危険な山の中だったらしく、僕達の学校は多くのモンスターに襲われ生徒や教員のほとんどが死んでいった。
僕も含めて、偶然生きのびた19人が森に1番近いルーラド王国の騎士団に助けられた。
森を抜け街についてから、僕達は事情を聞かれた。その際、この世界の常識や魔法やスキルが存在する世界だと知った。
そして後日、僕達は自分達にどんなスキルがあるかを調べに街の教会に行った。
そして、テンプレのごとく勇者やら、賢者やらがいて、この世界でぶっちぎりのステータスを持っていた。そんな中、僕のステータスは、こんな感じだった。
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name : 三上 冬真
job : 繧ッ繝ェ繧ィ繧、繧ソ繝シ
Lv : 1
HP : 57 / 57
MP : 291 / 291
STR : 23
INT : 67
VIT : 25
AGI : 18
DEX : 44
LUCK : 31 / 99
SKILL
荳?黄蜑オ騾? 言語翻訳
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マジで、jobとSKILLがワケワカメだ。
騎士に聞いたところ、数値的にはこの世界の人と比べて、INTとMPが少し高いだけで、常識の範囲内だと言われた。
文字化けしたのは僕以外には見えてないらしい。
テンプレ来たァァァァ!!
ちなみに、勇者だとこんな感じだ。
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name : 黒本 雪
job : 勇者
Lv : 7
HP : 3047 / 3047
MP : 4907 / 4907
STR : 1436
INT : 1872
VIT : 1699
AGI : 2153
DEX : 1147
LUCK : 31 / 99
SKILL
火魔法Lv1 水魔法Lv1 風魔法Lv1 土魔法Lv1 光魔法Lv1 聖剣召喚Lv1 身体強化Lv1
剣術Lv2 無限収納 言語翻訳 鑑定 勇者補正
etc...
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バケモンだろ!!つーか、勇者補正って何だよ!!って、感じだろ?
LUCKが同じなのに納得がいかない。
まぁ、こんな化け物が18人もいたら騎士団が大慌てする訳よ。そしたら、騎士団が国王に報告→王城に案内される→謁見する→魔王的なのを退治してくれと頼まれる→勇者許可する→勇者達魔王を倒す→勇者達偉くなる→ハーレムを作る
こんな感じに皆がテンプレを楽しんでたらしい。
そして僕は自分のテンプレ能力を期待して、色々やって見た。
なにもおきませんでした。
戦うことが出来ない僕は、王国内で住むのに勇者たちの知り合いだからと最低限の金と、生活のサポートとしてメイドを2人付けてもらったけど、このメイド達は何も教えてくれないし、滅茶苦茶冷たい人達だった。
そんなこんなで色々あって、嫌気がさして王国から逃げ出したわけっすよ。
そして、逃げ出してから2日目で盗賊に襲われて、逃げることができたけど、必死で稼いだ金奪われて、食料も尽きた状態で2日も過ごせば、死にかけるわけよ。
その時に昔食った、ラーメン屋のチャーシューたっぷり濃厚豚骨ラーメンを思い出して、食いたいな~って思ったら、 目の前に出てきて本気でびっくりした。
最初は幻覚かなんかだと思ったんだけど、触れるし、暖かいし、何より滅茶苦茶美味かった。
ラーメン屋のおっちゃんありがとう。
そして、飯を食えたおかけで、なんとか次の街に着いたのは良かった。
けど、問題が発生した。
金がなかった...
街に入れてくれなかった...
また野宿になった...
流石に4日間野宿だったせいか足腰が痛く本気でベッドが欲しいと思った。またびっくり、自分の家のベッドが出てきた。
そしてとうとう気づいた。俺の能力は俺が欲しいと思った物を作る能力だと!!
いでよお金様!!.......
何も出なかった。
その日の晩はベッド(布団無し)で寝た。
次は布団も出してやる(泣)。
そして次の日の朝、モンスターは倒せない(怖い)から、自分の能力を調べる事にした。
その結果、僕の能力がイメージしたものを作り出す能力だと分かった。
ただ、イメージは具体的で質量のある個体の物質限定(金属は作れるけど、お金は作れなかった)、しかも1日3回しか使うことが出来ないようだった。
とりあえず、この能力でこの日は森の奥に自分のイメージ通りの家を作った後、ベッドを必死で運び込んだ。運ぶのが本当に大変だった。
また問題が発生した。飯と水がない。
目立たないように街から遠い森の中に家を作ったのはいいけど、街まで遠すぎて往復で半日以上かかる。近くに川なんてない。動物を殺すとか不可です。
能力で3食分の食事作っても食べる頃には冷めている(冬馬は冷めた飯が嫌い)。温めようにもコンセントも無いし、それ以前に電気が無い。食料を出しても調理が出来ない。保存もできない。この事件をどうやって解決するか本気で考えた。
そして、ある方法を思いつき、実際に実行してみたところ成功した。
その方法とは、スキルを使えるようになる実(決して悪〇の実ではない)を作ってみる事だった。1つの実に1つの能力しかつけることが出来なかったが、このおかげで水魔法Lv1を使えるようになり、水問題を解決することが出来た。
そして、残りの1回で懐石料理を作り、食べてその日は(お腹が空くから)昼から夜まで寝た。
盗賊から奪われなかった腕時計で、夜12時前に起き、スキルがいつ使えるようになるかを確認していたら、ちょうど0時で再び使えるようになるらしく、掌の上にに『火魔法Lv2の種』があった。
どうやら、作り出す際にレベルも指定できることが分かった。
そして、もう1つ実験を考えていた。
それは、この世界に存在しないスキル、もしくは、存在しない物を作り出すことは出来るかどうかだった。
まず初めに『鑑定の種』を作り出し、自分のステータスを確認した。
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name : 三上 冬真
job : 繧ッ繝ェ繧ィ繧、繧ソ繝シ
Lv : 1
HP : 57 / 57
MP : 291 / 291
STR : 23
INT : 67
VIT : 25
AGI : 18
DEX : 44
LUCK : 31 / 99
SKILL
荳?黄蜑オ騾? 火魔法Lv2 水魔法Lv1 鑑定
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となっていた。相変わらずワケワカメが2個あった。
ステータスを見た後、元の世界の伝説で存在していたこの世界の全ての知識を記されていると言われる、アカシックレコードをスキルで再現できないか実験し、成功した。
この世界だけでなく、ありとあらゆる異世界の情報全てを調べることが出来る本『アカシアの記録書』を作り出した。
魔法の実を作れることから、自信はあったけど、内心ビクビクしていたのは秘密だ。
家の施錠をしっかり確認してから、もう一眠りした後、『アカシアの記録書』でこの世界のこと、元の世界のこと、色々なことを調べた。
そして次の日の朝『アカシアの記録書』に載っていた空気中の魔力を動力源とし、酸素、水素から食料を作り出す装置を作り出した。これのおかげで、食料問題が改善された。
今日の残りの2回分のスキルで『鍛冶Lv10の種』と『錬金術Lv10の種』を作り出した。
(ちなみに、この世界のスキルレベルは最大が10だとアカシックレコードに載っていた。)
そして、錬金術スキルを使い、地中から金属を回収し、鍛冶場を作り出し、鍛冶スキルで武器と防具を作ろうと思ったが、ここで気づいた。火魔法のレベルが低く火力が弱い。金属が加工できない。
そして閃いた。錬金術スキルで加工したらいいんじゃね?って。加工することできた。
さらに気づいた。鍛冶スキル取ったけど、無駄じゃん。
この日以来、鍛冶スキルのことを自身の記憶から抹消した。
後日、自身のことを『アカシアの記録書』で調べると、そのことが載っていた。
しかも、最後に(笑)って書いてあった。
これを見た日、僕は誓った。
これを書いてるやつ、絶対シメる。