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「分光イメージソング」
君を解析するにあたって
特性を把握することは重要ではないよ
正しい音を目指せなかった君だから
指の隙間から技術力が漏れているよ
君の声を聞かせてよ
音声認識、専攻してたから
聞くだけでハッキリ分かるんだ
君の声を聞かせてよ
ディープラーニングに長けてたから
聞くだけでお望みのものをあげるよ
君を分析するにあたって
真値を把握することは重要ではないよ
世界一を目指していない君だから
舌の先から既に言葉が縺れているよ
君の声を聞かせてよ
C++はやったことないけど
C言語とかJavaなら少し分かるんだ
君の声を聞かせてよ
博士のようにはなれないけど
学部卒か修士卒みたいに振る舞えると思うよ
どうかな
僕のこと信頼できなくても
少しだけ心を開いてくれないかな
「どうだろう
君のこと信頼できなくても
僕は少しだけ心を開けるのかな」
君の声を聞かせてよ




