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絶望の始まり

「促進?なんだそりゃ」


俺は言われた通りにカードを読み上げたところ、

「促進」というのが俺の固有魔法らしい。そのまま言葉の意味を考えてみるとなにかの力を早めたり強めたりするのかなと推察してみたりする。


「聞いたことがないので私にも分かりません。最高責任者であるシルファ様に聞いてみましょう。」

「最高責任者か…」


勇者連盟の最高責任者…最高にぶっ飛んだクソ野郎に違いない。期待してはいけない。警戒心をMAXまで引き上げて会うことにしよう。


「では私に付いてきてください。」

「オッケー。」


フィーナに付いていくといかにも偉い人の部屋っぽいところへ着いた。だってドアノブが金だぜ金。なんか恐れ多いな。


「では中へお入りください。」


俺は覚悟を決めて部屋に入った。するといい人そうな老人がいた。どことなく気品が溢れている。

すると老人が話しかけてきた。


「ようこそおいでくださいました勇者様。わたしは勇者連盟の最高責任者のシルファと申します。どうぞよろしくお願いします。」

「ああ、こちらこそよろしく。」


めっちゃ常識人じゃん、疑ってごめんなさい。いやだっておかしくない?なんでこんな人が最高責任者勤めてんのに勇者連盟やばい感じなの?まじ謎だわ。まあこの疑問は置いといて俺の固有魔法についてだな。


「実は勇者様の固有魔法が見たことがなく、最高責任者であるシルファ様ならご存じかと思いまして。ご相談しにまいりました。」

「ふむ、カードを見せて貰っても良いですかな?」

「大丈夫だ。」


俺は持っていたカードをシルファに渡した。


「ふむふむ、なるほど。」

「どんな能力か分かったのか?」


流石最高責任者だけあるな。見ただけで分かるなんて。


「いや、見たことも聞いたこともないので分からないですな。なははははは。」

「わかんねえのかよ!しかも笑うとこかそこ!?」


一気に信用できなくなったのだが…。どうしようかな。


「まあ深く考えずに使ってみるのがよろしいかと思いますが。」

「確かにな。」


正直言うと魔法を使ってみたくてうずうずしてたのだ。だって俺のいた世界では魔法なんて概念無かったのだから。


「魔法を上手く使うコツはイメージをしっかりすることです。やってみて下さい。」

「よし。」


俺はイメージしたこの魔法の意味を。

「促進」さっき考えたように何かの力を強化する感じでやってみよう。まずは速度を上げてみる。


「促進!!」


だがなんも変化がない。なんでだ?


「これは?失敗したのか?」

「ふむ、勇者様、その状態で移動してみてください。」

「分かった。」


俺は少し動くとそれに移動速度が上がっていた。

!?この能力は体自身にかけるのではなく、移動するという行為自身に作用するのか。でも…。


「あの…勇者様。」


フィーナが恐る恐る聞いてきた。


「これだけですか?」


そう、俺も感じていた。この能力は面白い。面白いけど魔王と倒せるかと言われたらNoだろう。

つまりあまり戦闘向きではないのだ。


「これだけみたいだな…。」

「いや、勇者様の事だ。他になにかあるに違いない。そうだステータスを見てみましょう。」

「ステータス?」

「この世界ではステータスによって能力が分かります。私が見て差し上げましょう。」


するとシルファがなにか唱えた。そんなに詠唱が長く無かったので誰でも使えそうだ。


「えーと勇者様のステータスは。


職業:勇者

力:B

耐久:A

速度:SS

魔力:SS


固有魔法「促進」…???

「譲渡」…???

固有スキル「魔法自動発現」…魔法の自動発現




といった感じです。」


「へー。そんな感じなのか。ん?」

「ん?」

「ん?」


3人とも困惑していた。なぜならさっきまで無かったはずの固有魔法が発現していたからだ。


「えーと、君なんなの?」

「なんなのと言われても…」


さりげなく勇者様から君呼ばわりされたし。え?なんで2つ目が?あれ?そういやさっき固有スキルとか無かったっけ?


「固有スキルってなに?」

「固有スキルはこの世界の住人一人一人が必ず持っている能力の事です。魔法と違って生まれた時に発現するものなので。」

「俺の魔法自動発現って珍しいの?」

「こんなの見たことないですよ。あなたかなりやばいですよ。」


わお。俺やばいらしい。これなら魔王倒せる可能性が見えてきた。なんか嬉しいね。


「危険すぎる…。今すぐ殺すべきだ。」


ん?物騒なことが聞こえた気がする。気のせいかな?


「魔法の自動発現なんて危険だ。もし、災害を起こす魔法なんて発現したらこの世界は終わりだ。精鋭たちよ、こいつを今ここで殺せ!」


さっきまで親切だったシルファが俺を殺せなんて言ってきた。やばい、逃げなきゃ。なんで召喚された奴らに殺されなきゃ行けないんだ。


「くそっ…。」


今、魔法はこれしか使えない。これで逃げるしかない。


「促進!!!」


とりあえず外に!窓を突き破って逃げた。精鋭とやらが後から追ってくる。だが速度SSの俺に「促進」までかけているのだ。森に逃げ込み、何とかまくことが出来た。


「くそっ…どうしてこうなった。」


こうして俺の異世界召喚は一日目からやばい展開を迎えた。

















前回からかなり時間たちましたけどなんとか書きました。今回急展開過ぎましたかね?wとりあえず主人公チートキャラだってこと分かっていただければいいです。


次回の更新は決まっておりません。気分ですw

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