表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転生スケルトンパラディン〜召喚の証を持つ骨人〜  作者: ファンタジーに転職した新参者
5/27

寝てる間にヤクザともめてくる彼女ってどう思う?

特にスケルトンパラディンになる話は決まってないので、ある程度は先延ばしにしたいと思います。

別になったら辞める訳ではないですが、何となく先延ばしにして、次話辺りにでも最強になって、その次辺りには人の国で最強ライフを満喫したいとこですね。いや、パラディンになってからかな?

あぁ!夢が広がリング!


追記:いえリの名前を書き間違えていたので直しました。

申し訳ない!!


「うぅっ.....」

俺はゆっくりと目を開きながら先程までのことを思い出す。

鑑定系スキルであるイエリを実体化させると超絶美少女になり、2人で暫く生活するのは厳しいと思ったので、召喚能力を使って『あれ』を召喚したんだよな。

そこまでは覚えている。ただし、何故今、イエリの柔らかくも華奢な膝の上に頭を乗せているのかはわかんない。

ワケワカメ。


「なぁ」

「はい」

「何で膝枕されてんの?」

「危ないからです」

「は?」

「マスターはあの後、《全力召喚》の効果で気絶してしまいました。ですので、互いの体を近くに寄せ合い、緊急事態に対処出来るよう、見張りと警護をする上でこのポージングが1番合理的だったのです」

「いや、嘘だろ。膝枕してる時敵来たら対処できないだろ」


話してる俺達に隙が出来たと思ったのか、一匹の狼のようなものが木の上から飛び降りて来る。

何故説明があやふやなのかというと狼にしてはデカすぎるためだ。2、3メーターはあるんじゃないか?

だが、その巨狼は地面に着地することはなかった。


「《穿て、雷風爆裂》」

イエリが指を指すと、そこにはまるで何事もなかったような....いや寧ろ、何もなかった様に地面がぽっかりと削られていた。

少し地面は焦げ、草木は燃え移らない程度に火が燃え、イエリの指には電気が帯びられていた。


こいつTUEEEEE

「は?何?何であいつ消え......イエリ、何をした?」

自慢げに胸を反らせるイエリに気付き、俺は呆れた様に半目で聞く。


「雷系統の第三位階魔法を使いました」

「……?」

「つまり、人間では、第三位階魔法は相当な熟練者のみが扱えますので、かなり強いと言う事です」

「にしては簡単に発動したな」

「肯定します。まぁ、簡単ですし。人間でも魔法に使う魔力が足りないだけで、詠唱を覚えれば誰にでも出来ます」

「ん?お前何でそんな魔力奪われる。みたいな事言って疲れたそぶりがないんだ?」

「私も《魂の狩場》の使用を許可されましたので、マスターが近くにいる限り魔力は即座に回復されます」



ファッ!?何じゃそら!?

「私は実体化する事で、魔法、スキル、アビリティの使用が許可されます。ですが、どの魔法、どのスキル、どのアビリティを得るかはアウラ様と話し合いで決めるのです」


アウラ....?

「……マスターを転生させた美しき女神様です」

「あぁ、あれか!いや、顔見てないから美しいかはしらねぇけど」

むぅ。と何故か口を膨らませるイエリ。

そんなイエリも可愛いぞ!

多分。どんなに美しくても、可憐なうちのイエリの方が魅力的だな。100倍!元気じゃないよ?


「マスターなんてもう、知りません」

「そんな事言わないでくれないか?」

「マスター、嫌いです!」

プイッとそっぽを向くイエリ。地面に倒れこむ俺。

「もうダメだ。おしまいだ...うぅ」

「冗談です。行きましょ?マスター」


手を伸ばしてくるイエリは、俺が土のついた手で掴もうとすると笑顔のまま、即座に手を引いた。


「ところで、何処に向かうんだ?人間の村とかか?」

「否定します。安全なところです」

「ふーん」


安全なところねぇ。ついさっき化け狼に襲われたこの森に安置なんてあんのかね。

「あ、そう言えば俺が召喚したスライムは何処に行ったんだ?」

「安全なところです」

「ふーん」


ん?スライム?巨狼?ナビゲーションスキル?危険な森?

まさか....

「なぁ。そいつゴブリンの村とか言って1人ずつ名付けたりしてないよな?洞窟で龍にあったり」

「否定します」

「だよな」


はい。もしそうだったら今日で打ち切りでした。セーフ。


「着きました」

「って洞窟じゃねぇか!」

い、嫌な予感がする。この中で異様な殺気を放つスライムに会ったら一先ず逃げよう。いや、スケルトンだし、弱いと思っていきなり殺そうとはしないのかな?取り敢えず話してみるか?いざとなったら土下座して命乞いをしよう。


イエリが呆れた顔で俺を見る。


「何してるんですか?行きますよ」

あぁ、そうだな取り敢えず行ってみなければ。

俺は小走りにイエリを抜かす。

「イエリさん。行きますよぉ」

「道わかるんですか?」



うん。色んな方面で嫌な予感は当たったな。

「「「すらぁ?」」」

「「すらっすらっ」」

「なぁ。水刃破を極めたいんだが、上手く射程が伸びなくてな。良い案はあるか?」

「「すらぁいむぅ」」

俺を見て、ゴロゴロ回転するように近づいて来るもの、ぴょんぴょん跳ね回るもの。反応はそれぞれだ。

……なんか1人違う世界のがいる気もするが、気のせいだろう。



「で、イエリ。どういう事だ?」

「このスラ太郎と一緒にマスターの復帰をわずかながらお力添えもさせていただき、待っていたのですが、数分間おきにスラ二郎。スラ三郎。と次々に生まれてしまった為、ここに保護しております。チリも積もれば山となりましょう。これだけのスライム軍団、普通の魔物や人間では倒せない事でしょう。ですので、この子達が沢山入った洞窟は1番の安全地帯。という事です」

「すぐ捨ててきなさい」





その後、暫く言い争っていたが、イエリの涙目での訴えに折れた。

全く。あいつのスライムにかける愛情はなんなのだ。せめてあれが美少女ならまだしも....


スライム達は何かを察したように一匹のスライムを中心に集まり、輪を作る。

「すら、すらすら、すらー!」

「「「すらー!」」」


謎のすらーコール。


「否定します。貴方達のその努力は無駄な事でしょう。何故なら私がいるからです。ですので大人しく私の胸へ飛び込んでくるのです。スライム達よ」


何故か焦るイエリ。


「……」


大体察した俺。


「すら!すらすらすら!」

「「「すらー!!!」」」

真ん中の一匹が何か、演説のようなものを終わらせると、その一匹に向かって数多のスライム達が飛び込む。

途端に周りの空気が一瞬吸われる。俺も少しよろめいてしまうほどの力で。

そして、吸収された空気は水蒸気のようになり、一気に放出される。

ふしゅー、っと出された空気は少し熱くなっている。

そしてその中からは人影が。

オォウ。デェジャブゥ


「ますた。スラ太郎、可愛くなった?」

「取り敢えず可愛い名前考えてあげるからスラ太郎はやめなさい」


漆黒の髪はふくらはぎにも届きそうな長さで、光が反射するほどの艶を魅せる白い肌とのコントラストが素晴らしく見える。そして、喋り方と表情からはまだ幼さが見えるのに対して、身長は170の俺に勝る程なので170後半。顔もプロモーションも大人の女性だ。

今進化したばかりだと言うのに黒と水色のドレス?に近い服装で、普通はそんな色着るものは少ないのだろうが、スラ太郎(仮)には良く似合う。


何というか。実際に見てみるとこっちも有りか。と心が揺らぐ。


だが、だがな!

一つだけ、お前に言いたい事がある!!


「何で髪の毛の色黒なんだよ!普通スライムなら青だろうが!」

※あくまで個人の感想であり、他者の価値観を否定するものではありません。



「それで、名前は何にする?」

「スラ太郎で」

「却下だ。そもそも女に太郎をつけるな」

「肯定します。たしかに、それはもっともですね。……ではスラ子で」

「却下だ。何となくわかってたが却下だ。流石に安直すぎるだろ」

「むぅ。それではマスターはどの様な名前がいいと?」


イエリがそう言うと、先ほどまで眠そうにしていたスラ太郎(仮)も目を見開き、興味津々にこちらを見る。


う〜ん。ここは格好いい名前にしてあげたいな。見た目的に可愛いよりは美しい。

召喚。スライム。召喚は英語でサモン。さらい。それは男だな。サイン。ちょっと名前には無理があるか...?


「じゃあ、サラで」

「……かなり適当ではないですか」

バッカおま、バッカ!結構大変なんだぞ!スライムとサモンって結構浮かばねぇんだぞ!

ただ、サラは喜んでくれた様で。

「わーい!サラだー!!ますた、さら、サラだよ!!」


うん。字面だけ見ると俺が子供に久しぶりにサラダを提供した鬼畜みたいになってんだが。

それより、問題は....


「なぜ、俺が急に倒れたか。だ」

俺たちはサラを寝かしつけてから洞窟の外で話す。

「それは、マスターの能力の効果にあります」

「どう言う事だ?」

「マスターの《全力召喚》は名の通り全力で召喚します」

「……ほう?」

「つまり、MPを全て使い、倒れるまで力の限りで召喚します。ですので、その魔力が多ければ多いほど、召喚されるものは強力になります」

「先に言えよ!!」


俺の言葉は空をかする。

「ですが、幸い近くで死体が発生したのですぐに魔力は戻った様です」

俺はイエリを疑いの目で見る。

イエリは目を背ける。

「……へー幸いねぇ。チョベリバ神の加護持ちの俺がねぇ」

「ひ、否定します!いぃ、ますよ!チョベリバ神はいます!!」

何処で張り合ってんだよ。

何処からともなく小石が飛んでくる。

「フガッ!?」

あぁほら。天罰を受ける。


「まぁ、それはもう良い。何でサラは大量発生したんだ?」

「それは邪神ダグラクの最高幹部を食べまくったからではない.....か......と......」

俺の目に気づき少しずつ声が弱まる。

「え?何やってんの?邪神ダグラク?誰?それ?そう言う名前の人間とかいうオチか?」

まるで次の言葉を予期している様に頭上の木が木の実を落とす。

「……肯定しまギョワッ!?」


…………は?

はあ!?マジで邪神に喧嘩売ったの!?

それに答える様にイエリは小刻みに震える。

だぁぁああ!!このくそドMが!!!

「何やってんだよこら!あ?お前何勝手にやってんの?って。え?死にたいの?いや、殺すよ?寧ろ殺すよ?」

「否定します。これは遊びでやったのではなく、マスターの復活を早めるために行ったのです」

「いや、理由はどうであれ喧嘩は売っちゃいけない人というのがいるでしょう!人どころか神だよ!?」


そのあと小一時間、雨の中、小石が1番多い場所で正座させ、説教を食らわせた。


戻ってきた時、(怒りで)顔を赤くして帰って来た俺と、(興奮で)顔を赤くしながらやけに艶やかなイエリを見てサラは怒って口を尖らせてしまった。


翌日、ステータスを見ると驚異の成長をしている事に俺はまだ気づかない。

いや、なんかあれだね。やっとハーレム始まった。って感じだね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ