スキルしか喋る相手いないのはぼっちだからじゃないんで。
なんか、思ったよりファンタジー書くの楽しくて2日に一回とか言っといて連日投稿してしまった...
「さて、どうしようかな」
俺はする事もないのでひたすらに歩いていた。右も左も元来た方向もわからず、ただただ彷徨っていた。
そしてようやく草原以外の場所を見つけた。
折角ここから出られるのだが俺は躊躇していた。
「うーん。やっぱりここ、いかにもだよなぁ」
そう。こんにちは私が魔の森です。とでも言うような禍々しいオーラを放った森林を前に1人佇んでいた。
でも、俺の能力も試したいしなぁ.....
入るか?
最悪、俺の身体は本崎の作った最強の身体な訳だし。失敗しても素手で倒せる....よな。
多分。
信じてるぞ、本崎!!
さて、入ったは良いがあんまり魔物がいないなぁ。
ハッ!まさか能力はあっても魔物がいない世界に飛ばされた...とか...!?
《否定します。この世界には魔物、及び魔の生物が現存しています》
お、忘れてた。こいつが居たんだった。
くそ〜覚えてれば話す相手も居なくて1人ぼっちでずっと歩く事なかったじゃないか!
《私はマスターが問い掛けた時、誤ってしまった時などに言葉を発します》
あぁ、そう。
という事は少なくとも森に入るとこまでは間違っていなかったのか。
《...私は神ではないので世界の全ての行動を予測する事は不可能です》
つまり、そこまでは面倒見れねーよ。自分でなんとかしろって事ね。
《肯定します》
肯定されちゃった。なんか悲しい。
そこでふと本来の疑問を思い出す。
全然魔物でないのはなんでなんだ?
《それはマスターがユニーク個体だと思われ、他の魔物たちに恐れられているのではないかと考察します》
恐れる?こんなチャーミングな俺を?
頬を触る。そこにはプニップニの.....oh..かてぇ......
「では、ユニーク個体の説明と、俺が勘違いされている理由も頼む」
何と無く寂しくなったので声に出しながら歩く。
《まず、特殊個体は通称ユニークモンスターと呼ばれ、他の個体とは違い、特殊な力、身体、知能を持った個体の事を指します》
「なるほど。あれか。超能力や、特殊な身体、人間並みの知能を有する生物....まんま俺じゃん!?」
《否定します。そもそもマスターは転生者と言う異常個体ですのでユニークなどとは比べられません》
ほう。それより上なのか。
って言うかさ。なーんか、イレギュラーって響き格好良いよな。
《否定、分かりかねます》
うっせぇ!お前に言ってないわ!
《否定します。この場にはマスターと私しか存在していないように見受けられます》
《それともマスターは地面の虫や木に話し掛けていたのでしょうか?と、嘲笑します》
あ、てめぇ嘲笑って言いやがったな!こら!
その後、暫くもめた後、俺が謝った。
《では、続きましてマスターが勘違いされて居るのは先ほど申しました通り、ユニークモンスターと同じほどの頭脳を持ち合わせているマスターは勘違いされても仕方がない事かと考察します》
ふむぅ。つまりこいつ遠回しに俺の事、少し頭の良いモンスターと同レベルの知能しか持ち合わせていない。そう言いたいのだな。よろしいならば戦争だ。
《否定します。それは被害妄想だと告げます》
「何!?呆れた声で言ったな!今!!」
《肯定します》
「あ、カッチーン。今のカッチーン来ましたよ」
《マスターの語彙力の低さはユニークモンスターより下かもしれません。と、驚愕します》
そして謝る俺。
いや、流石にナビゲーションですわ。
勝てませんわ。
でもかつて自分のスキルと喧嘩した人なんてそうそういないだろうな。
「あ、じゃあ俺の存在がその....い、イレギュラーなのは転生以外に理由はないのか?」
いかん、イレギュラーと言う言葉にまだ戸惑っている。
《……マスターの考えを肯定します。そもそも、ユニークモンスターとは違い、力、身体、頭脳を兼ね備えている時点でもうイレギュラーです》
「ん?その言い方だとユニークモンスターは、超能力、特殊な身体、人間並みの知能のどれか一つを持つ。みたいだな」
《超能力ではなくユニークスキルであると、訂正を入れて。以文は肯定します》
「ユニークスキル?って言うと、ユニークモンスターだけが持つスキル。とか、ある種族だけが持つスキル。とかの事か?」
《前文を肯定します》
「....ってことは、種族だけが持つスキルは無いのか?」
こいつの答え方わかりづらいんだよなぁ。
《否定します。特定の種族だけが持つスキルは種族スキル。もしくはアビリティとしてステータスに表記されます》
「……あ、そう」
この世界には自分のアビリティを見るための石碑とか、目につけてピピピピッと音を立てて相手の強さ測る機械とかあるのかな?
《否定します。普通に見たい、と念じれば見れます》
「え?そうなの?」
《肯定します。私はマスターには嘘をつきません》
俺はその言葉に少し心が浮き足立っていることに気づき、思い出す。
そう言えば、召喚魔法もあるだった。と
「なぁ、召喚魔法の能力ってどんなんだっけ!?」
《ぅゎ........ステータスにスキルとして表記されます》
鼻息を立てて興奮気味に質問する俺に少し....いやかなり引き気味ながらも答える。
ってか、さっき喧嘩したときから思ってたけどこいつ、感情あんのな。
「コホン。えっと、確か念じるだけで良いんだっけか?」
《肯定します》
「ステータス、展開!」
しーん。
「ステータス、こい!」
しーん。
「す、ステータス開いて〜」
しーん....
「ぜんっぜんだめじゃん!」
《マスター......見たい、と念じて下さい》
「あ、はい」
普通に怒られてシュンとする俺は、すぐに気を取り直す。
が、大声出す気力はありません。
ステータス...見たいなぁ.....
ヴヴィ...
テレビの砂嵐のように青い半透明の画面に何かが入り乱れるように動き回っていた光の粒は徐々に纏まり、そこに歪な文字が並び、次第に鮮明になってゆく。
「おぉ....」
思わず声が漏れる。
Lv. 3
HP 不明
MP 2
攻撃 17
防御 24
俊敏 57
幸運500
不運500
アビリティ
《魂の狩場》《超速回復》《変形種の片鱗》《死者の不死性》《全力疾走》《ヘイト稼ぎ》
アルティメットアビリティ
《超速成長》
スキル
《鑑定スキル》《盗賊スキル》《女神の教え》
ユニークスキル
《鑑者の導き》《盗神スキル》《神託》
アルティメットスキル
《鑑神に見定められた者》《粒子操作》《細胞操作》
加護
《チョベリバー》《下卑た笑い》
最初っからクライマックス!!
何!?このやばそうな能力の数々!
何!?このクソみたいなMP!
何!?加護のネーミングセンス!
《質問は一つにしなければ答える順番に困ります》
「いや、今から声に出す順に答えてくれ」
《了承しました》
「取り敢えず、どうやってスキルの効果見るの?」
時間気にせずぽんぽんはります。