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夢から聖剣を持ち帰った俺が現実世界で無双する話

作者: 山田田田

初投稿です。よろしくお願い致します。


俺、伊藤健二。どこにでもいる普通のサラリーマン。毎日ブラック企業でこき使われ、ストレスで心身ともにボロボロ。そんな俺の唯一の楽しみは、寝ることだった。いや、正確には「夢の中で冒険すること」だ。


夢の中では、俺は勇者としてファンタジー世界で冒険している。現実では嫌な上司が、夢の中では頼れる仲間として登場し、俺たちは最強のパーティーを組んでいた。夢の中でだけは、俺は本当に生きていると感じられた。


ある日、夢の中で俺は強力な魔道アイテムを手に入れた。目が覚めると、そのアイテムは現実の俺の手の中にあった。


「な、なんだこれ?」


俺は目を疑った。まさか夢の中のアイテムが現実に持ち帰れるなんて…。しかも、そのアイテムは本当に魔法的な効果を持っていた。俺はその力に驚きと興奮を覚えた。


「これで、俺の生活も少しは楽になるかもしれない…」


翌朝もまた、夢から新たなアイテムを持ち帰った。こうして、俺の部屋には次々と魔道アイテムが増えていった。現実と夢の境界が曖昧になり、俺はその奇跡に心躍らせていた。


しかし、その幸せは長くは続かなかった。仕事の締め切りが厳しくなり、俺は魔道アイテムで体を回復しながら、ほぼ徹夜で働かなければならなくなった。次第に疲労が蓄積し、心身ともに追い詰められていった。


「もう限界だ…」


ついには夢の中にまで現実のストレスが侵食し始めた。上司が夢の中でも現実のように性格が悪くなり、罵倒し始めたのだ。夢と現実の区別がつかなくなり、俺は完全に追い詰められてしまった。


ある夜、夢の中で特別なアイテムを手に入れた。それは「モンスターハウスの巻物」だった。目を覚ますと、その巻物は現実にもしっかりと手に握られていた。


「俺が世界を救うんだ…」


俺は今まで夢から持ち帰ってきた冒険者の装備を身につけ、聖剣を背負い、マンションの外へと一歩踏み出した。俺の目には決意と覚悟が宿っていた。


俺、伊藤健二はもう一人のブラック企業のサラリーマンではなく、真の勇者となったのだ。この新たな世界で、俺は無双し、現実の苦しみから解放されることを誓った。


マンションの外に出ると、冷たい風が頬を刺し、夜空には満天の星が瞬いていた。街灯の淡い光が道を照らし出し、静かな夜の空気が胸に深く染み渡る。遠くのビルの窓から洩れる光が、忙しない現実の一端を感じさせたが、今の俺には関係ない。モンスターハウスの巻物を手にした瞬間、空気が震え、闇の中から異形の影が次々と現れた。モンスターたちの唸り声が響き渡り、背筋を冷たくさせたが、俺は一歩も引かずに立ち向かった。


「俺は勇者だ!」


そして、俺の新たな冒険が始まった。

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