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HE☆BI☆NI☆KU

 

 はあっ....はあっ...い、生きてる....??


 脚がガクガクする。めまいがして上手く目の前が見えない。空腹感と疲労がえげつない、うえ、なにこれ。ちょ、とりあえずステータスを。生きてるのか見たいわ。





─────


[名称]あなた

[種族]〈マミーラット〉

[ランク]F

[LV] 6/15

[体力]18/23

[魔力]4/19

[物攻] 12

[物防] 10

[魔攻] 21

[魔防] 11

[素早] 23



 《スキル》

[噛みつき.Lv2][斬りつけ.LV2]


 《耐性.特性スキル》

[毒耐性.Lv1][衝撃耐性.LV2][呪い耐性.LV1]

[飢餓耐性LV-]


 《称号》

[変異体][同族嫌悪]

─────





 か...勝った。レベル上がってるし、生きてる。生きてるな、おん。

 ステータスは魔力が大きく減っている。疲労してんのは間違いなくこれのせいだろう。しかし....これ、もしかして魔法か?



 そう思って何度スキル欄を確認しても、それら類いのスキルはない。今回なんかの拍子に発動しただけで習得には至ってないってことか?私も必死だったしなあ.....





 ....目の前の蛇を見る。それはもう動かない、正しくは蛇だった物言わぬ亡骸だ。目を見開いたまま力なく地面に突っ伏しているソイツを、出来ることならもう長いこと見たくはない。



 さて、気分悪いし話題を切り替えるとしようか。単刀直入に言おう、お腹が空きました。



 いーやほんとね?まともなモノを食べてなかったから、ここに来てやっとこさ一安心してたら力が抜けちゃったらしい。よくよく考えたら3日間ほとんど飲まず食わずみたいな感じだったしな、むしろよくここまで持ってくれたよほんと。[飢餓耐性]様々って言ったところか。



 さーて...そうなると、私のご飯は目の前の....HEBI☆

 しかも生の気色悪い取れたて絞めたてホヤホヤのヤツ。シロアリといいこいつといい、私に回ってくるご飯はどうして気色わっりいゲテモノなんだ!




 ええいままよ!!シロアリ食った私に(食方面の)死角はねえ!!前肢を合わせてバンッ!バンッ!頂きます!




 いざ、実食!!カーン☆




 私は必死に目を瞑り、頭からアオアミヘビに牙を立て食らった。そういや、蛇肉なんて初めて食べるな。蛇っていうと主にハブ酒のイメージがあるんだけど....いや人間時代に出されたとしても別に蛇を食しはしないんだけどさ。

 ここに来てはじめての食事がシロアリのお頭(生食)であることを思えば大分マシに見えてくるというか......いやまあ、これも言ってしまえば生食(全身)なんだけどね?



 もぐぅ。もぐぅ。うんうん、コリコリした白身魚というか鳥のササミみたいだな。あのシロアリとは比べ物にならないくらい美味しい。よかったよかった。ビジュアルはアウトだが味は良い。思わず目をあけたら上半身のない蛇の身体が視界に映って飛び退けたけど。


 しかし、あんまり気にならないとはいえ、骨が多くて食べる気が中々しないな。食べれる範囲だけでも頂いておこう。




 なんだかんだ美味しかったので身体の7.8割程頂き、後はその場に置いておくことにした。あとは自然の摂理、野となれ山となれだ。いずれ勝手に分解されて亡きモノになるだろう。ご馳走さまでした。



 因みに保存食にするかも考えたけど、今はそんな余裕がねえ。火も扱えないしこんなところに置いてたら数日と持たんわ!!




 さ、て、と。少し身体を休めるのもそうだが、少し考えておきたいことが私にはあった。それは言わずもがな、アオアミヘビに止めを刺したであろう謎の爆発だ。無我夢中だったのと、ひたすら集中していたことでこれが何なのか全くわかっていない。



 今わかっていないと言ったな、あれはわりと本当だがおおよその検討ってのは付いている。





 多分魔法だ。スキル認定されておらず、そのうえ私の魔力がゴッソリ削られていたのはきっと、まだ魔法として完成形ではなかったからで、この疲れは集中力、魔力を限界まで使ったことで精神的な疲労がきたのだろう。



 何の魔法かは正直検討すらつかないけど、そこら辺も一度確かめてみないことには始まらない。わかるのは相手にダメージを与えられる攻撃魔法なのだろうというえらくふわっとした感想みたいなことだ。



 正直魔法は覚えておきたい。これが安定して使えれば同ランク帯のアオアミヘビには快勝できる。土壇場で安定しない精神力の中繰り出したあの一撃で、相手の体力を7も削れたのだ。



 これが最高打点だったとしても、例え習得した先で消費魔力があまり変わらなかったとしても魔法という攻撃スキルがあるかないかでは戦いやすさも全然違うだろう。




 おしっ!とりあえず手頃な魔物でも探しにいくとするか!



 私はすっくと後ろ足で立ち上がり、木の根に出来た洞窟から顔をだしそのまま走り去っていく。因みに手頃な魔物とはいったが、アオアミヘビ以下のランクの魔物とか見つかるのかな。

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