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ラナンキュラスが笑う前に

作者:エイ
一国の王女である彼女が十八の誕生日を迎えると、彼女の父である王は虚ろな瞳を彼女に向けて「この国のために命を捧げてくれと」と言った。この王国では、黒髪の王女が生まれると災いが降りかかるという伝説があるという。そして、それを示すかのように王国には大きな危機が訪れる。夜な夜な彼女の寝ている隣で「すべてはお前が生まれてきた所為だ」と得体の知れない影が嘲笑う。
そんな混乱の日々の中、このままこの世から消えてしまう前にと彼女は深淵のような夜の城を愛馬と共に走り去ることを決意する。

全ては、あの暗闇のように黒く美しい形をしたダガーは首元に添えられた瞬間に後悔しないためなのだと自分自身に言い聞かせながら、彼女は月が照らす道を迷いなく進む。
前編
プロローグ
2020/06/20 19:24
濁った瞳
2020/06/28 20:11
勿忘草
2020/07/03 19:01
怯えた横顔
2020/07/18 20:25
深い青に
2020/07/23 19:26
甘栗色の野望
2020/07/29 19:07
百合の手紙
2020/07/31 23:03
割れたグラス
2020/08/07 19:59
白が際立って
2020/08/12 21:52
偽りの口角
2020/09/04 21:11
冷たい灯り
2020/09/15 21:27
川波に揺られ
2020/09/29 21:41
紫に染まる空
2020/10/03 21:25
氷の指先
2020/10/10 20:33
灰色の雪
2020/10/18 21:42
一杯目のワイン
2020/10/25 20:46
揺れる黒い影
2020/11/01 21:18
消えた白い鳥
2020/11/15 21:23
後編
月の見えない夜
2021/04/12 21:22
花のない花瓶
2021/04/16 21:44
冷たい横顔
2021/04/17 21:15
上弦の月は、
2021/04/18 21:19
届かない指先
2021/04/22 21:09
黒い舌
2021/04/24 21:12
濡れた足先
2021/04/25 20:44
深緑のカフス
2021/04/26 21:53
冷たい希望
2021/04/29 20:53
突風
2021/05/01 20:25
靡く赤色
2021/05/05 21:32
銀の残光
2021/05/07 21:26
焼き付いた紅
2021/05/08 19:06
沈みゆく月
2021/05/09 20:40
白への偽り
2021/05/12 22:17
最後の証明
2021/05/14 22:07
遠き湖
2021/05/15 22:38
曖昧な殺意
2021/05/17 20:27
闇にて花びら
2021/05/19 22:06
焼き付いた紅
2021/05/22 19:18
青の邪曲
2021/05/22 22:28
芽接ぎ
2021/05/23 22:10
嘘と鳥籠
2021/05/27 20:22
天使の接吻
2021/05/28 21:11
エピローグ
2021/05/28 22:12
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