鶴丸が驚かせたい『天』とは? 煤けた太陽とは?
鶴丸は登場する作品すべてで『天を驚かせたい』という発言をしています。これは別個体と思われる健人鶴丸と染谷鶴丸がどちらも発言していることです。
さて、何度も何度も出てくる『天』とは何でしょうか?
天と言えば、天に輝く三日月を思いがちなのですが、どれかの作品で鶴丸は「天を驚かせたい、だが三日月を驚かせたい」という発言をしていた記憶があります。これから考えると「天=三日月」ではなくなってしまいます。
もちろん各作品で鶴丸が言う『天』が同一の対象の比喩であるかは確証はないですが……。
そうすると鶴丸が驚かせたいと言っている『天』とは何のことでしょうか?
【私が考える『天』とは?】
円環を引き起こした山姥切国広のことだと考えています。
鶴丸は多分円環が起っていることを何らかの理由で察していて、円環の世界を創造した天である山姥切国広が想定した既定路線を外れる事象をもたらすことを、「驚き」と定義しているのではないかと思っています。ちょいちょい鶴丸は山姥切国広を驚かせていますしね。
別考察で書きますが、私は円環を引き起こしているのは三日月ではなく山姥切国広だと考えています。三日月は円環に囚われた末の「結いの目」であって、円環の原因そのものではないと思っています。
まぁ↑の考察については別に書くので、今は『天』についての話に戻します。
『天』というのはつまりは『お天道様』なんですよね。「お天道様が見ている」とは昔から言いいますが、『天』→『お天道様』→『太陽』ということになるわけです。さて、作中で『煤けた太陽』を三日月に言われた人物がいますが――山姥切国広です。
【私が考える『煤けた太陽』の意味とは?】
この『煤けた太陽』という表現はあまり意識していなかったので、どういう場面のどのような文脈だったた曖昧です。なので何故『煤けた』という表現になったのかはよく覚えてないので、布が汚かったんだろうなくらいにしか考えていませんでした。
しかし『天とは何ぞや』の考察をするにあたって、ちゃんと意識しておけばよかったワードだと思いました。円盤とか持ってる人は意識して欲しいワードだと思います。
三日月は円環を引き起こした原因ではなく円環の牢獄に囚われている存在です。円環を作り出したのはおそらく山姥切国広。円環の世界を創造した天ゆえに「太陽」と呼び、一方でそれが刀の本分を逸脱した行いであることから「煤けた」と言ったのかなと思っています。