表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ユメモノガタリ~2~  作者: 久川 りつき
4/51

ー同族嫌悪ー




私は、その場にヘタりこんでしまった。





・・・・よ、





よかった。








**・・・・・アカズサ様・・・・・




今のは・・・・どういう意味でございますか?・・・・**





ケケちゃんは、アカズサさんからの説明で、




カンヌイさんと私が、



眷属でもって繋がっていると言う事実を知ると、





まるでこの世の終わりのような顔をして、



驚愕していた。





** !!!!!な、




・・・・・何て酷い事を・・・・!!!???





ああ、シオン様・・・・・・



さぞ・・・




さぞやお辛いのでしょうに、



健気に振る舞われて・・・**





ケケちゃんは、かなり動揺している様子だったけど、




私は、まだその場にうずくまるカンヌイさんが、





気になって、



声をかけた。





ーー・・・・カ、カンヌイさん、



・・・大丈夫ですか・・・・?ーー




「ゲホッ!!




ゲホッ!!!



・・・な・・何だアイツ・・・!?



・・・いくら、




力が半減したとは言えこの俺が、





ドブネズミ程度に、何で吹っ飛ばされるわけぇ?・・・」




カンヌイさんは、



いつものようにヘラヘラとした表情を装っているけど、



かなり動揺しているのが、




私でも分かる。




そこへ、ケケちゃんが私の前に身を乗り出して、


私とカンヌイさんの間に入ると、



険しい目付きでカンヌイさんを見下した。







**・・・あら、引きこもりの人形狂いは知らなかったのかしら?




私は野ネズミ一族。




お前は薄暗い場所がお似合いのハリネズミ一族です。




・・・お前等ハリネズミ一族は、



元々モグラ族の生き残りなのだし、本来なら我々と同類とは思いたくもありませんが、




イオリ様や、アカズサ様に対してその魔力を



100%で出しきれるお前でも、




同類である私には、そうはいきませんよ。




そもそも、戦闘種族でもない野ネズミ一族が、



ここまで生き残って来られたのは他でもない・・・



・・・・その情報網の広さ故です。



私達野ネズミ一族は、



その昔、お前達ハリネズミ一族から受けた裏切りにより、




一族の大半を失いましたが、



我々は情報網を駆使し、お前達の特性を調べ、



それに対抗できるだけの知識と、



体術を取得してきました。



その上、お前は私を相手にしては、その魔力の



25%程しか発揮できません。



・・・故に、お前は私に負けたのです。**







・・・・まるで、別人の会話を聞いているようで、






私は、開いた口が塞がらなかった。




何とか内容を理解しようと頭をフル回転する。




やっと理解できた事を纏めると、






ケケちゃんの一族は、




昔、カンヌイさんの一族に壊滅的な被害を受けて、



それに対抗手段を得ようとあらゆる情報網を探り、




心技体を会得し、




その被害は、食い止められたと。




・・・それで、



ケケちゃん達ネズミ一族と同類の種族間の争いには、



<魔力>の解放に制限があり、




それを知らなかったカンヌイさんは、ケケちゃんの攻撃を



弾き返す事が出来なくて、敗北し、今に至った・・・





・・・・そんな感じかな・・・。




私が脳内で情報を整理していると、





ケケちゃんは、




汚いものでも見るような目付きでカンヌイさんに口を開く





** ・・・常に油断しない事です。


眷属だからと、安心していたら、私に寝首をかかれますよ。**





すると、カンヌイさんはイライラした表情を隠さずに



ケケちゃんを睨み付ける。





「やれるもんならやってみなぁ?



さっきは油断したけどさぁ、



あまり俺を舐めるなよぉ?



死んだ方が良かったと思わせてやるよぉ♪」






カンヌイさんは、不気味に笑っている。



私は、カンヌイさんを自分の眷属にした




夜王(ヨノオウ)さんを、少し恨んだ。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ