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ユメモノガタリ~2~  作者: 久川 りつき
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13/51

ーウツシヨー




何かを思うよりも、




とにかく、アカズサさんのフワフワな体毛を



必死に掴む事に集中しなければ、










振り落とされそう・・・!!!!!!!





二人とも、物凄い早さでキッチンを抜け出してからは、



一言も話さずに、


フロアの階段を駆け上がっているみたいだった。






(みたい)と言ったのは、






・・・・・目を開けていられないからで・・・・





「・・・・フーッ




・・・・フーッ」




アカズサさんの息づかいだけが聞こえる。







しばらく目を瞑っていて思ったのだけど、






・・・・カンヌイさんは、






・・・・大丈夫なのかな、






確かさっき、



イオリくんは、(カンヌイの5倍の魔力を持っている)


と言っていたはず。







・・・・だとしたら、



とてもひとりで敵う相手じゃないんじゃ・・・・・










私がそんな事を考えていると、



アカズサさんのスピードが




急に落ちてきた。







ーー・・・・??・・・・ーー







「・・・・シオン、






着いたよ、11階だ。・・・ーーー










アカズサさんにそう言われて目を開くと、





目の前にはイオリくんが、



猫人間の姿で、


息も切らさずに立っていて。







私は、11階がどのようなフロアなのかを


目視しようと回りを見渡した、










でも、








私の目の前にあったのは、








階段の踊場以外







一枚の鏡と、







壁だけだった。











ーー・・・・・え・・・・・・・?????ーーー








・・・・・・あの








私には、








壁しか










見当たりませんが・・・・・????







心の中で混乱していると、






「・・・・ここに来るのは700年ぶりかな、



前に興味本位で来たときは



<アレ>に喰われかけて、散々な目に会ったからね。




・・・まさかまた来ることになるとは思わなかったよ。」





イオリくんは、


そう言うと、


感慨深げに鏡を見つめながら腰に手を置いている。





「・・・さあ、行こう。



シオン、悪いけどもう少し抱かれていてくれ。」








ーー・・・・え?あ、はい!!ーーーー





私は再度、



しっかりとアカズサさんの毛にしがみつく。



すると、




二人は鏡の前に歩いていく。





ーー????・・・・こ、この鏡が、



さっき話していた<者>なんですか?ーー





「いや・・・・




これは、(幻)のような物だよ、


見ててごらん。」






アカズサさんが、


鏡に手を張り付ける。





すると、アカズサさんの手が、




するすると、



鏡の中に入っていく。




ーー!!!???ーー




私は口をパクパクしたまま、



アカズサさんがそのまま入っていくので、



私は怖くなって目を瞑った。





辺りが暗くなると、




空気が






変わった気がした。







「・・・・シオン、




あれが、






11階の住人







(現世)ウツシヨだよ。」





アカズサさんに言われて目を開けると、




なんと形容すればいいのだろう、





壁の一面に、






水面が張り付いている。



そして、




その水面の中に、




絵本で見たことのある、







人魚がいた。






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