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人物人外紹介

この先は登場人物等の設定集です。本編のネタバレを多く含みます。

一通り、本編をお読み頂いた上でご覧頂く事を推奨致します。

  第一話


浅木時子アサギ トキコ

 某大学文学科三年生。己の意思と好奇心のままに行動する少女(見た目は)。物書きのタマゴとして活動中であり、アルバイトとして佐倉とばりの家庭教師をしている。

 強い霊感体質で、強い対霊体質。退屈を嫌い、楽しい事、面白い事を追求する性質。無茶な事があっても己の信条を貫き通す、強気少女。

 尊敬する作家は岸部露伴(漫画家)。信条は同じように「読んで貰う為に文を書く」というもの。


 事の始まりは、彼女が三年前のとある記事を目にした事から。時子はその記事にあった謎を解明したいが為に故郷に戻り動いたが、その時に“彼”の居た痕跡に触れ、“ブルカニロ”と呼ばれる(名付けた)者に佐倉とばり共々目を付けられる事となる。



浅木八幡アサギ ヤハタ

 時子の弟で、別話における主人公。そして今作のちょい役。あといぢられ役。実家から離れたS県の大学に通う一年生。

 幼い頃から散々姉に振り回されて来た結果、何をどうしても姉には勝てないという結論が出来上がってしまっている。

 姉に及ぶ程の霊感体質の持ち主であり、大学に通う際に借りた曰く付きのアパートの部屋に、半ば自棄気味に住み続けている。今ではもう並大抵の怪奇現象には動じない程にはメンタルが強くなっている。



浅木(母)

 優しさとしたたかさを併せ持つ人。二人の子供の性格は、殆どがこの母から引き継がれたものらしい。

 誰に対して(或いは何に対して)もほんわかと接する。二人の霊感体質の大元。



浅木(父)

 寡黙にして不器用な人。言葉に出来ないながらも、家族の事を第一に考えている。

 野球好きでビール好きと、絵に描いたような古き良き日本のお父さん。麻雀の話題が出た時には、ちょっとだけ饒舌になる。



コロすけ

 北の国からやって来たコロボックル人形、正しくは精形さん。

 曰く的に見えて、実体は幽霊などとは全く違う。どちらかというと精霊的な存在。元々の持ち主の事もあって、実は結構な年代物。

 本来は別話の存在。八幡の帰省の際にくっ付いて来た曰く付き。今回は時子の関わろうとしている謎の危うさを感じ取り、危機から守る為に自発的に時子に付いていっている。

 尚喋る事は出来ないが、時子の閃きにより意思疎通は出来るようになった模様。



・当事高教師

シュウギドウ ツバキ(鷲義堂椿)

 A市高校教師。ほわほわ先生。

 まるで極道の如き厳めしい姓を気にしている。読みづらく、呼ぶと黙ってしまう程機嫌を損ねる為に、生徒からは主に名の方で呼ばれている。ツバキ先生。

 かつてこの高校にあったという、とあるサークルについてよく知っているらしいが――。



・当時恋花

ツダ キョウカ(津田京花)

 A市にある大学に通う、時子の妹分。元A市高校生。

 百合百合思考の持ち主で、とあるサークルメンバーの一人(女生徒)に憧れ、告白した事もある。



×××××

 とある謎を解明しようとする時子の前に現れた、白い毛並みの大型犬。時子を導くように動くが、その思惑は不明。人間並みかそれ以上の知能があるらしい。

 正体はとある神社を根城にして動く大神さま。種族としては、既に日本から絶滅したとされるニホンオオカミ。自身の中に幾つかの意識を取り込める性質。



××× ×××

 アサバシ(浅葉市)にて起こった、とある謎のまさに当人。

 終わった筈の事の真相に近付こうとする時子の存在に気付き、それを止める為に動く。かつてのEサークル(八人の輪)リーダー。



××× ×××

 ×××の母であり師匠。娘と共にアサバシの怪奇的事件の解決を行う。



佐倉とばり(サクラ トバリ)

 時子が家庭教師をしている少女。小学四年生。十一歳。アリス症候群プラスの症状を持つ。

 暇さえあれば常に本を読んでおり、特に民俗学に強い興味を持っている。幼く小柄な見目ではあるが、知識量は大学生である時子にも及ぶ。

 反面対人スキルは非常に低く、重度の人見知り。但し好奇心は人一倍高い為、意外とアクティブに動く事もままある。

 学校を退屈な所と捉えており、目立つ事を嫌う節がある。成績も敢えて秀才と評価される程度で留めている。


(不思議の国のアリス症候群)

 とは、知覚された外界のものの大きさや自分の体の大きさが通常とは異なって感じられる事を主症状とし、様々な主観的なイメージの変容を引き起こす症候群である。


(アリス症候群プラス)

 彼女のプラスは、空間の感覚だけでなく時間の感覚に関して類似した現象が起こる。更には、所々で視覚的に黒い穴のようなものが見える事がある。彼女はその穴に入ってしまい、しばしば行方不明となってしまうらしい。

 現代科学では解明不能の症状。



  第二話


どるまん(仮)

 佐倉家の飼い犬。ドーベルマンのように強い番犬であれと願いを込めて時子が名付けた。但し実際は大人しく人懐こいレトリバーの犬種。

 飼い主である佐倉家がどう呼んでいるのかは不明。構われたがりで人の言い付けもよく守るが、大抵はのんびり眠る事に時間を費やしているので、番犬には向いてはいないと思われる。



・人見やる猫

ヒヅキ・ウラウニャ

“彼”の居た時代の、コノハ・ウラウニャの孫にあたる猫。猫族は人間並の知性は備わっているものの、その寿命は長くても本来の猫の倍程度である。故に世代交代のサイクルも人間よりは早い。

 彼女はこの当時、軍猫の大隊を取り締まるリーダー格である。その戦闘能力も、猫が元であるとしても折り紙付きレベル。猫の国に住み着いている人間である、魔女や魔王にも単独で匹敵する程。

“神様”の像について幾らかの事柄を知っているらしいが――。



・異能持つ猫

ニニカ・アクラ

 戦争時代、最強の力を持つ猫族であったサナニャ・アクラの孫。ヒヅキと幼馴染であり、同じく軍に所属している。

 当時サナニャという名前は恐怖の代名詞として語られていた。ニニカの代では種族としての毒気は抜かれており、祖母のように暴走状態に陥る事はない。只、ある種の危険性は残っている為、ヒヅキの補佐官という形で上層部の監視下に置かれている。

 戦闘能力も祖母譲りで非常に高く、ヒヅキと合わせて軍猫ツートップと呼ばれている。



・騙す女神

アルピア・カンパーズ

 戦争時代、“彼”と共に異世界からこの国に来る事になった機械人形。元々は前世界において世界の在り方を大きく変えてしまう程のウイルスプログラムであり、データ上の存在だった。それがSAISとして自我を持ってしまい、更に疑似的な肉体である機械人形に思考能力を移した結果生まれたもの。

 媒体に触れるだけでプログラムデータに干渉、書き換える事が出来る能力を持つ。コンピューターに依存し過ぎた世界において、まさに世界を滅ぼしかねないチート能力であるが、仮初めとはいえ実体としての体を手に入れた事と、“彼”との出会いによって自我に変化が起き、以降は“彼”と行動する事に生き甲斐を感じるようになっていった。

 機械人形という素体である以上、定期的なメンテナンスが必要であるが、“彼”と共に別世界に移動した事で本来の技術でのメンテナンスは出来なくなり、機能不全と向き合わざるを得なくなった。

 最後には猫達の争いを止める為、猫達の生体電気信号にハッキングし、過負荷による自身のフリーズと引き換えに猫達の動きを止め、戦争終結の切っ掛けを作った。以降、彼女は動く事はなく、猫達の手により“神様”の像として崇められる事となった。



  第三話


・レディフォックス

ベクセア

 元はとある国の作業傭兵。その国で最強と称されていた女エージェント。金と引き換えに様々な依頼をこなす者。

 その国に突如として現れた“二重存在ドッペルゲンガー”の正体を突き止めるという依頼を受け、とある少女や“彼”と共に動く。

 どことなく表情が薄く生気がない。その割に社交性はあるが、仕事の障害となる者は躊躇なく排除する冷酷な面もある。

“トリガー”という特殊能力を持ち、起動すると一時的に身体リミットを外し、およそ十秒程度、自身の反応速度を倍程度に上げる事が出来る。但し体に掛かる負荷も倍になる為、連続起動はかなり無理をしないと出来ない。



・野良猫気質の異端者

レア

 ベクセアとは異なる国の作業傭兵。“彼”と関わる事によって、“イレギュラー”としてその国の在り方を大きく変える事となった。

 その後、仲介屋兼相棒であるステーリアと共に、国を出て行った“彼”を追い、ベクセアの居る国にて再会を果たす。

 レアという名は通り名で、本名は不明。無口で感情の薄い少女。甘い物好きで、その食い気は人並み以上。

 対象の現在の情報から数秒先の未来を予測するという、予知能力ではなく、天才的な予測能力を持つ。一度対象を認識すると、例え身を隠して対象を見ずにいても数秒間は動きを予測出来る。つまりは一度動きを見てしまえば、相手がどう動こうと自身の死角に入ろうと、数秒の間は捕捉する事が出来、銃口さえ向ければそのまま撃ち抜く事が出来る。



  第四話


・機人の母

ミニア・ノアメ

 とあるスペースコロニーにて隠居生活をしている女性。情報技師。高齢ではあるが、この世界の技術によって中年台程度の見た目に見える。

 物事は面白ければそれでいいという信条。無茶を無茶とも思わない無茶な性格。

 アサ・ノアメやその他二体のSAISの生みの親。重度のメカフェチ。かつての戦争において様々な兵器を生み出し、“彼”と共に戦争終結に大きく貢献した博士。

 争い事にはもう関わらないと決めており、現在では平和利用出来る技術以外を封印している。



・人から生まれし、無い命

アサ・ノアメ

 メイド姿でミニアに付き従う、淡々とした物腰の女性。

 その体は、いわゆるアンドロイド(機械人形)であり、そのCPUはSAIS(スード・アーティフィシャル・インテリジェンス・システム)という、通常の人工知能を大きく上回る性能を持つ、偽の人工知能。作り物でなくなったもの。彼女はミニアが生み出した三体目のSAISである。

 過去二体のSAISが軍事利用され掛けた事を踏まえ、アサにはある種のリミッターを掛けて、わざとスペックを低下させている。筈であるが――。



・無邪の鬼

エリア・トラトア

 自称、星国一の情報屋。観察力に長け、必要とあれば平気で人を騙せる多重顔。常に敬語を使ってはいるが、相手を敬う気はほぼない。外面は小悪魔だが内面は大悪魔。

 ミニアとは同年代かつ付き合いが長く、アサの素性も完璧に把握している。故にこそ、その危険性も充分に把握している、が、敢えて友であるミニアには語ってはいない。



  第五話


・本の虫

レミ

 この世界(異界)とは違う、閉鎖された世界――封印図書館“クウ”の只一人の管理者。

 元人間であるという事以外、過去の記憶を失ってここに居る。管理者である以上、彼女はこの場においては歳を取る事もない。

 彼女はある意味世界の管理人らしく、クウの中の様々な本を介し、その世界に出入り出来る。

 形ない世界に集う形ある物語。あらゆる知識がそこに集い、形ある物――本となる。この場における本は世界を記すものである。

 仕事は図書館の管理と“蟲”の駆逐。……と読書。

 趣味はお茶を飲みながらの読書。そして空を見上げながらの読書。

 クウにある殆どの本は読み尽くしている。それらの本は見ずとも思い出し語る事が出来るが、語る為にはその本を持っていないと駄目らしい。

“彼”との関わりは長くはないが、何度かこの図書館を出入りしている事は確認出来ているらしい。



  第六話


佐倉美月

 佐倉とばりの母であり、時子の家庭教師としての雇主。

 基本的にほんわかとした性格で、誰にでも優しい。孤児院のボランティアとして度々家を留守にしているが、それがとばりに孤独感を持たせている事を察している節がある。

 時子を家庭教師として迎えたのも、娘の寂しさ人恋しさを埋めてくれるものと期待しての事らしい。



・失われし彼女の意思

レーグシール

 魔神の第一の配下。撓剣じょうけんロスゼウソスの所持者。配下達の統率者で、直の守護者。女の姿の魔族。

 かつて敵対させられていた“彼”によって倒されたが、とある者に庇われた事で主人が死んだあとも生き続けている。

 魔神の配下の最後の生き残りであり、自らの存在理由――なぜ自分だけが生き延びているのか、その答えを探して世界を転々として動いている。

 自意識は薄いが、やや天然系で、どこかずれた感性の持ち主。魔神の配下の中ではおねーさん的な立ち位置だったらしい。



  第七話


・無縁たる天才

リリムラ クグルミ

 この国に伝わる学問による力、法術を教える寺院で教師を務めている女性。尊大な性格であり、普段聞きそうで聞く事のない言葉遣いを連発する。死語使い。大きな外套と、腰まで届く赤髪が特徴的。

 右目にある眼帯はかつてのライバルに傷付けられた目を隠す為のもの。その眼はもう二度と光を捉える事はない。

 扱う法術は、相対の周囲の殆ど。複数の属性を持つ素質はとても珍しい。自身の持つ外套に、術力で動かせる幾つもの小槍を仕舞い持っている。その攻撃するさまは、時子曰くファンネルみたい、らしい。



・その光槍

ヤソマ コイコ

 クグルミの後輩であり、助手。お供。小動物系。

 常に尊大なクグルミの後ろにくっ付いている。ちょっと気弱な女の子。前髪が長く、目の部分まで覆っている、いわゆる目隠れ少女。そして隠れ美人。

 扱う法術は“重さ”。殴る蹴る、或いは武器でも物投げでも、重さを加えれば破壊力を高める事が出来る。また、自身の容量の問題であるが、只一発だけフレイア(西方由来の魔術)を撃てる。



  ×××


・悠久の刻を動く者

ブルカニロ

 青い瞳の童部人形。それを依り代とする正体不明の謎人物。

 存在自体が失われた、とあるお話の博士の名。ブルカニロとは仮名であり、過去や未来やいろんな世界で幾つもの違う名で呼ばれている。本人も、自分の本来の名前は忘れてしまっているらしい。

 浅木時子が“彼”の痕跡に触れた事を切っ掛けに、それに連なる佐倉とばりの存在を知り、アリス症候群という特異性を利用して“彼”の辿った道筋を体験させる事で“彼”への興味を持たせ、“彼”を解放させる事を目的として一連の行動をさせるよう導いた。とばりのアリス症候群をプラスへと昇華させ、今回のお話を作り上げた元凶。


 とある世界や、またとある世界などにおけるキーパーソン。別の世界では“刻遣い”とも呼ばれ、その名の通りに刻を自由に行き来する能力を持つ。曰く「刻の流れは川の流れに似たようなもの」らしく、刻の加速や逆行に付いていく事は勿論、同じ刻に留まれば時間の止まった所を好きに動く事も出来るという。正確にはこれらは“刻遣い”としての能力ではなく、自分の時間を“人の流れに合わせる事”という方が正しい表現らしい。故に彼女は、“能力を使って”人と同じ時間に居座っている、らしい。



・夢と魔の探求者

ココノエ クリャ(九重 クリャ)

 大学校生の、この国この時代ではまだ珍しいハーフである少女。肩まで届く長く青い髪が特徴的。

 日夜怪奇現象を追い続ける初代Eサークルリーダー。語学堪能で学年トップに至るまでの成績を持つが、あまり社交的な性格ではなく(社交的なふりをする事は出来る)、他人とは常に一定の距離を置いている。

 他人には見えないものが見えていたり、見えるものが見えなかったりする。その奇妙な眼を持つ故に、退屈な日常というものをとても嫌っている。

 幼い頃に会った魔法使いを追う少女。あれ自体が怪奇っぽいので、いろんな怪奇を追っていればいつかあの魔法使いに会えるのではと思い、相方のヨウコやトバリを巻き込んで、世にある怪奇現象を探しては首を突っ込んでいる。

 クリャの能力は見える、見えないへの干渉力の有無。他人には見えないものがクリャには見えた場合、クリャはそれに触れたり出来る。他人には見えるものがクリャには見えない場合、クリャはそれによって受ける影響を一切受け付けない。なんとなくな感覚で見える見えないがコントロール出来るようで、例えば刃物で斬られたりしても、クリャの視界内でその刃物が見えなかった場合、斬られる事なくすり抜けてしまう。危機察知能力のなさから、周りからは危なっかしい子、と思われている。実際危ない目にあった事も結構あるが、本人の感覚ではそんな事は殆どなく、「何が危ないんだろ」といつも疑問に思っている。

 異なるものに近付きたいと思っているからか、意図もせずに不思議な物、妙な物が集まってしまうという特異も持つ。彼女が持つ真白い魔弾、ブラグトオムもその一つ。


 ――その眼はかつての大妖怪のもの。故に最も危険な事は、その娘との邂逅。

 本人はそうとは知らずに娘に近付くような怪奇現象を探し続ける。また、過去の魔法使いとの接触が原因なのか、怪しい術っぽいものを少しだけ扱える。それは自分でも不思議なものだなあ、と思っているが、自分のその眼が一番不思議なものである事には気付いていない。



・妖怪ハンター

ツマナブキ ヨウコ(端菜吹 葉子)

 妖怪が怖い。故に妖怪を退治するという妖怪ハンターを自負する少女。本心では怪奇現象などに関わりたくないと思っているが、クリャに引っ張られて怪奇現象真っ只中へ。

 クリャとは同学年。Eサークルのナンバー2らしく、霊感がかなり高い。それ故普通であれば見えない怪奇や幽霊などが普通に見えたりする。だからといってそれが怖くないという訳でもなく、彼女はそれが見える度にびくびくしながら木刀とかを振り回すのであった。

 妖怪ハンターの由来は不明だが、彼女は先祖伝来の、退魔の木刀を持つ。普通には斬れないものでも真っ二つに出来たりする。――それは時には概念すらも。そしてクリャの生み出す、“見えないものが見える”ものも。


 ――最期の映像。目の前に女の子が立っていて、木刀を向けている――そんな夢を見た。

 それが正しい先なのかどうか、クリャは初めて見た木刀を持ち歩く少女、ヨウコに興味を持ち話し掛ける。



・不思議の国の少女

トバリ

 現代に迷い込んだ非現代少女。Eサークルナンバー3。アリス。

 まだ幼い(十歳前後)見た目ながら、その年齢不相応の知力を買われてEサークルへと迎えられる。

 その素性は一切不明。己の過去に関する一切の記憶をなくしており、親も保護者も居ないとされる。口数が少なく、時間のある時にはいつも何かの本を読んでいる。

 また、時たま数分から数十分程行方不明になったりする事もあるが、その時どこで何をしているかは誰も解っていない。


 ――自分には多くの知識がある。だけど自分には殆ど何もない。

 一体私はなんの為に。一体自分は誰の為に?



・二色の形

倉崎千那クラサキ センナ

 ――その中にもう一つの形を持っている転生体。

 元は孤児保護施設に居たが、たまたま訪問に来た倉崎悠クラサキ ユウに何かを見い出され、引き取られる形で義理の息子となった。その義母との触れ合いの中で、彼は徐々に人としての感情を取り戻していく。

 しかし悠はある日風邪をこじらせて、あっけなく亡くなってしまう。以降、彼は自分を邪魔者として扱う倉崎本家から逃げるように、あてのない旅に出る事になる。

 トバリ達の保護対象。“彼”を元の時間軸に帰す事が、“彼”に関わった者の唯一の願いだった。

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