目覚め
人と共に眠るのは不快だ…今度は春香の手が鼻を直撃した痛みで目が覚めた。不快に感じるのも、無理もない。私の時間でも5年…彼の時間を含めると55年は1人で眠っている。1人で眠る事に慣れすぎている。ただ、昨日まで抱えていた体調の悪さは消えていた。その優しさの籠った寝顔に免じて2度の中途覚醒は許すことにしよう。そう思い時間を確認すると5時半だった。私はいつもより少し早いけれど、朝食の準備を始める事にした。10分ほどした後、春香が、優希体調はどう…?と言いながら起きてきた。私は体調をこたえる代わりに、もう少し待ってね。今日は梭魚の幽庵焼き、水雲と木耳と紫蘇の酢の物、高野豆腐と枝豆の煮物だからね~と答えた。春香は、無理していないよね。と目をのぞき込んできた。私は、無理はしてない。と笑顔で返した。すると春香は、それはそうと、私酢の物苦手なんだけど…と言ってきた。私は、分かった。と言いながらお味噌汁のために用意していた出汁を一匙加えた。そして、これで春香も食べられるはず。と言ったところ春香は、無理なものは無理。言ってきたので、それは一口食べてから言ってね~と言いながら盛り付けを始めた。




