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異世界サバイバルゲーマーはMODを駆使して生き残る  作者: 神崎由貴
第1章 ニューワールド
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27.建設計画

活動報告に27話で設計した村の設計図を掲載しておきました。

図を掲載せねば説明できない自分の文章力が情けないです。

 ガレージ内にあるミーティングルームでアルス参謀と、開拓村を中心とした砦の打ち合わせを行っている。


 ミーティングルームには、アルス参謀と、護衛の女騎士ミーア、村の警護に当たっていた【紅の風】のメンバーがアドバイザーとして加わり、こちら側は俺、ティア、ヴァルトラが出席し、机を囲んでモニターを眺めている。


 ミーティングルームには、仲間内で戦略を立てたり、大型建築を設計するためのPCやホワイトボードが設置されており、大型のプリンターも完備されている。


 現在、ティアが測量した開拓村の周辺のMAPデータをPCに取り込み、大型ディスプレイに表示している。


 開拓村の周辺を真上から見下ろしたようなMAPに、はじめはアルス参謀も驚いていたが、このMAPの有用性を、軍を預かる参謀としてすぐに理解し、細かな縮尺や設定等を確認し始めた。


「表示されている地図の縮尺は間違いないだろうか。これが正しいとすれば、当初の計画よりも、だいぶ横に広がっているようだ。」


 確かにディスプレイに表示されているMAP上では、北門と南門のに挟まれた村の形は横長の長方形だった。


 辺境伯領の上層部が当初計画していた開発計画に対して、南からの魔物の攻勢が強く南進できなかった為、計画通りの住民を受け入れるための容量を得るために、横に拡張をされたのだろう。


「この形ならば、南側を大きく拡張して、魔物の攻勢が激しい南側に軍の施設を集中させることで魔物に備え、東西と北は防壁を高くして守りを固めるのが、作業効率的には良いと思いますが、参謀はどう考えますか。」


 MAPに表示されている現在の開拓村の状況を確認して、自分の意見を提案してみる。


 この開拓村は、南に魔境が存在するため、環境的に南側に魔物の襲撃が集中する。

 もちろん村の東西や北側にも魔物は現れるが、マリーダから、今までの魔物の襲撃の状況を確認する限りでは、圧倒的に南側に集中しているようだ。


 今ある住宅地を弄るよりも、南側に防壁を拡張して、新たに作り出したスペースに軍の施設を配置して、開拓村の周囲を厚く高い壁で覆う方が、工期的にも、守備の人的な効率的にも良いと思う。


 俺は、PCを操作しながら、新たに増設する軍の施設や、防御壁をMAPに仮置きしながら、辺境伯軍側の責任者である、アルス参謀の意見を確認する。


「確かに、南側に軍の施設を集中することで、南側の防衛力は増すだろうが、東西と北側の防衛面はどうするつもりだ。」


 現在MAPに表示されているのは、既存の開拓村のデータと、新たに増築する軍の施設と、それを囲む防壁だけだ。


「各所に見張り台を設置し、敵の早期発見を目指します。周囲の防壁につきましては、無論、破壊は不可能な強度にした上で、登坂不可能な形状にして、側面からのキルゾーンを確保します。」


「WARS」の防衛拠点でよく使っていた、敵の登坂を防ぐための「ネズミ返し」と呼ばれる横に張り出した出っ張りを防壁の上部に加えた。

 この構造は、足元が死角となるため、一定間隔で防壁に台形の見張り台を設け、死角を無くし、見張り台同士の間をキルゾーンにすることではじめて機能する。


「この構造なら確かに、防衛上有効に運用できるだろうが、こちらが保有する遠距離武器の射程と攻撃速度を考えると、もう少し見張り台の間隔を狭める必要があるだろう。この間隔はアツシ殿達が保有する銃火器での防衛を前提に設置されているが、我が軍の兵の保有する弓矢では、間隔が空きすぎて有効打にはならないだろう。それに、残念ながら弓矢を的確に扱える人員はそう多くない。」


 確かに弓矢を的確に運用するためには、技術と訓練が必要だし、技術がそれほど必要ないクロスボウは巻き上げに時間が掛かり、連射には向かない。

 チラッと横のティアを確認すると、ため息をつきながらも頷いてくれた。

 こちらの思惑を理解し、リスクと費用対効果を考えた上で、同意してくれたようだ。


「参謀にご提案があります。既存の兵士を50名、別の兵科に転科することは可能でしょうか。具体的には、銃士として再教育を行いたいと思います。使用する銃につきましては、我々が使用する銃は運用レベルが高いため、同じものは難しいですが、それなりのモノをご用意したします。」


 銃の提供、ティアと事前に話し合った上で、アルス参謀にどこまで肩入れするか、決めていた最終ラインだ。

 提供する銃器は前提条件としては、アイテムレベル60のドレスを着用時に、重傷を負わないレベルの攻撃力で、自動化されていないもの。


 銃は【スプリングフィールドM1903】を提供する予定だ。

 スプリングフィールド弾の5連クリップを使用するこの小銃は、ボルトアクション式ライフルであり、命中精度の高さ、射程距離共に申し分ない。

 無煙火薬を使用する専用弾は、この世界の技術力では製造不可能であり、弾薬の供給についてはこちら側でコントロールすることが出来る。


 もう一段階古い銃も検討したが、黒色火薬を使用するものは、技術レベル的に量産化される可能性があり、コントロールできなくなる可能性があるので、【スプリングフィールドM1903】で落ち着いた。


「銃火器の提供をしてもらえるなら、もちろん転科させるが、整備と弾薬の補充についてはどの程度まで確約がもらえるかにもよるだろうな。」


 整備と補給が出来なければ、銃火器の運用は確かに難しい。

 今回の防衛戦で信頼度が上がっているキース隊長の部隊を整備班としてスキルを付与して運用すれば、対応できるだろう。


「この銃を提供予定です。予備も含めて60丁。弾薬は訓練用とは別に2500。整備アイテムは1丁につき2つ。後は都度購入していただく形を取りたいと思います。こちらの条件は、この砦からの持ち出しは原則禁止。整備に携わる人員の選定をこちらに一任していただける事の2点です。」


 テーブルに【スプリングフィールドM1903】を取り出して確認してもらう。


 こちらの提案した条件を受け入れたもらえたので、【スプリングフィールドM1903】を運用する前提で、砦の設計を進める。


 南側の防衛については、中央の南門の位置を南側に50m台形に伸ばしてトンネル化し、南側の壁面の左右を南側に伸ばす事で誘導路を確保し、キルゾーンを2か所設ける。

 逆さの台形型のキルゾーンで南側からの圧力を封殺する。

 設計もある程度まとまったので、明日から作業に取り掛かることになった。







【保有MP25】

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